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プラットホーム

  • 2024-06-09 (Sun) 10:03
  • 総合

 中学校や高校で英語を教えるようになって、英語の他動詞、自動詞の差異について、改めて意識することが増えた。自分ではもう十分理解しているつもりでいても、紛らわしいケースがあり、落ち着いて考えを整理することがよくある。
 余裕があれば聴くようにしているNHKラジオの英会話講座。「ボキャブライダー」という一回5分の講座で4つの語を例文とともに紹介している。リスニングの鍛錬になる。先日はform という語が紹介されていた。「形を成す」「できる」という動詞としての form だ。聴いていて、この語に他動詞と自動詞の二つの側面があることに気づかされた。「午前9時までにはそのラーメン店の前に長蛇の列ができていた」という英文は “By 9 am a long line had already formed in front of the ramen shop.” とされていた。
 私が普通に英訳すると、“By 9 am a long line had already been formed in front of the ramen shop.” となるかと思う。formを他動詞の「~を形成する」ととらえ、受動態の表現にするのが手っ取り早い気がする。「長蛇の列が形作られた」とするのだ。改めて辞書をひくと、「生ずる」「でき上がる」という自動詞の側面もある。なるほど、自動詞だと “a long line formed” という文章ができるわけだ。私の辞書には次の例文が載っていた。The plan slowly formed in his mind.(その計画は彼の心の中でゆっくりと形をなした)。了解!
 form と言えば、これも最近思いを致したことがある。通勤で駅に向かって歩いている時にふと思った。プラットホームって英語では何と言うのだろうか。ひょっとしてplathome? いやこんな語は見たことがないような。辞書で確認するとplatformだった。他には「演壇」「舞台」「(政党の)綱領」などの意も。原義は「平面図」「計画」らしい。
 「1番(プラット)ホームに電車がやって来ます」という駅でのアナウンスは、「1番(プラット)フォームに・・・」と言った方が原義に忠実ではないかなどと思ったりもしたが、そうなれば、多くの人が困惑することだろう。「ホーム」の方が「我が家」を連想させ、ぬくもりを感じさせる印象があるし。
                  ◇
 泣き言は書きたくないのだが、最近、背中の帯状疱疹がまた痛むようになっている。日中はいいのだが、明け方と寝起きに背中や胸が重苦しく感じる。以前にもこういう感じはあったのだが、回復に向かっていると思っていただけに、このところの重苦しさはちょっとよく分からない。目が覚めて仕事(雑用)に向かえばそうは気にならなくなる。日中教壇に立っている時はすっかり忘れている。
 発症してから一年半が経過する。皮膚科や内科には何度も足を運んだが、らちがあかなかった。ペインクリニックで高価なブロック注射も打ってもらったが、今の自分がある。いつぞや、読売新聞紙上で帯状疱疹の地道な治療に当たっている医師の記事を読んだことがある。ネットで検索した。長年の研究成果は「宮崎スタディ」と呼ばれ、宮崎県日南市で診療所を営んでおられるとか。日南市は宮崎市や郷里の西都市からは離れているので、訪れたことはなく、土地勘もない。学校の仕事が夏休みに入る来月末にでも訪ねてみようかと思い始めている。藁(わら)にもすがる思いだ。

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