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消えた、いや消した写真

  • 2024-01-09 (Tue) 22:13
  • 総合

 約一週間のソウル行きを終え、昨日無事福岡に戻った。年齢的かつ体力的な衰えを感じているとは言わないが、アパート(韓国ではマンションは英語の原意に「忠実に」にアパートと表現)に戻ると疲労感が押し寄せる。今回は精神的に落ち込む失態を招いてもいた。なんとスマホで撮影していた写真が消えてしまったのだ。ソウルの旅だけでなく、これまで過去4年以上撮影していた写真がごっそり消滅した。
 前回の項に写真が一枚もアップされていないのはそういう事情による。残念でならない。韓国人友人のジンさんに案内してもらった九里の朝鮮王朝の歴代の王様の墓である「東九陵」(トングルン)の王陵群では写真を何枚も撮ってもらっていた。朝鮮王朝の開祖である太祖(テジョ)が眠るお墓の前で撮ってもらった写真は自分でも気に入っていた。朝鮮王朝の歴史の一端に触れ、身の引き締まる思いがしていたからでもあろう。ブログにも書いた通り、厳冬にもかかわらず、空から降り注ぐ暖かい日光を全身に感じ、今生きていることへの感謝の念も湧き上がっていたことも一因かもしれない。
 私は普段自撮りすることはない。自分の容姿がもちろん、photogenic(写真写りのよい)でないことを百も承知しているからだが、東九陵の写真はなぜか気に入った。ブログにぜひアップしたいと思っていた。ホテルに戻ったら、早速スマホからパソコンに取り込もう。
 そういう思惑でソウル滞在終盤の土曜日夜、ホテルでいつものようにスマホとパソコンに向かった。スマホの写真が並ぶスクリーンによく分からないが、「空き容量が少なくなっており、問題が生じている」といった趣旨の警告が再三出ている。何のことやらよく分からないが、とにかく空き容量を作らなくては。それでスマホと格闘しているうちに、一切の写真が消えてしまった。ネットで調べると、消えた写真を復活できる策もあるとのことで、とにかく福岡に戻り、スマホのショップに駆け込んで助けを求めようと思った。
 そして本日(火曜日)。ソウルに行く直前に足を運んでいたスマホのショップに立ち寄り、スマホを出して相談した。「ああ、何とかなるかもしれません」と応対してくれた店員さんがゴミ箱から救い出してくれた。「良かった!」。私は自分で格闘していた時にこのゴミ箱に行き着くこともできていなかったのだ。
 消えていた写真が復活したこともあり、ソウル行きの前に決めていたスマホの機種乗り換えの手続きを進めた。今手元には新しいスマホがある。使い勝手はさすがに良さそうだ。それはいいのだが、改めて写真をチェックしてみる。おおマイガ! ナンタルチア、サンタルチア! 勘違いしていた。東九陵で撮影した写真、それから日曜日にペさんが案内してくれたソウルの伝統的な住宅街や土俗村(トソッチョン)参鶏湯のレストランの写真などは消えたまま。昔の写真は復活したのだが、一番欲しい直近の写真はどこを探しても出てこない!ぬか喜びした分、ショックも大きい。嗚呼、もう何もする気が起きない。
 髪の毛は正月をはさんだため、いつもの床屋さんに行けず、ちょっと伸びている。本日床屋さんで切ってもらうつもりでいたが、足が重い。アナログ人間だとこういう事態に見舞われるということか。ソウルに行く前に機種変更しておけばまた違った展開になっていたのかなあ!後悔先に立たず(后悔不及)だが。

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