- 2022-07-19 (Tue) 20:04
- 総合
公民館の中国語教室。先日の講座で受講生の一人が冒頭のお決まりのショートスピーチで世界各地の猛暑を話題にした。中国の状況を述べた際に彼は「北京比基尼」という表現を使った。私はこの表現は知らなかったので面食らった。私には「北京ジニ」と聞こえた気がしたので、急いでスマホの辞書機能を使って「ジニ」を調べると「所得や資産の分配の不平等度を測る指標の一つ」とある。はて、猛暑とどう関係があるのだろうと頭が混乱した。
ほどなく、そういう難しい話ではなく、単に「北京ビキニ」という語句であることが理解できた。夏になると、中国、特に北京の中高年の男性の間では来ているシャツなどを胸元深くたくし上げ、少しでも涼もうとすることから、そうした姿を「北京ビキニ」と呼んでいるようだ。「ビキニ」が「比基尼」。私にはこれが「ジニ」と聞こえたのが混乱の始まりだった。
しかし、男がシャツをたくし上げただらしない姿を女性のビキニ姿になぞらえたユーモアは笑える。「比基尼」のピンイン表記はbǐjīní であり、語源のビキニ環礁 (Bikini)の音を写し取ったものであることは明らかだ。
当局は男性諸氏がこうした姿を公衆の面前でさらすことを面白くは思っていないようだ。それは理解できる。日本でも少なくとも都市部ではこうした姿を想像することは難しい。田舎でも今では難しいかもしれない。私はガキの頃は夏休みには上半身裸で外を歩いていた。川に泳ぎにあるいは魚を突くために歩いているのだから「大義名分」はあった。田舎では夏に上半身裸の姿はそう珍しくはなかったのではないかと思う・・・。
◇
千町甲衰退。私のパソコンで「せんじょうこうすいたい」と打つと「千町甲衰退」と変換される。「線状降水帯」とするには二度個別に変換する必要がある。やがて一発で線状降水帯と打ち出されるようになるのだろう。線状降水帯によると思われる豪雨が九州各地を始め、全国で猛威を振るっている。
電車の運休や遅延により、教えている専門学校の授業(試験)も火曜日、臨時休校とするとの緊急連絡があった。私が住んでいる東区はたいした雨は降らなかったようにあるが、致し方ない。この季節になるとよく思う。未曾有の豪雨が日常茶飯事になりつつある時代に生きているのかもしれないと。
そうだとしたら、毎年のように繰り返されるようになった水害に対しては、住宅密集地が多い下流域の川幅を拡張、底を掘り下げるとか、逃げ水の地を多種多様設けるのが急務なような気がする。
午後に入って私の住む東区一帯は青空が広がり、猛暑が戻ってきた。このところさぼっていた香椎浜の散策路の散歩に出かけた。途中、蝉の抜け殻に出合ったと思ったら、まだ生きていた。コンクリート路にひっくり返り、足を弱々しくばたつかせている。短い一生を終え、死の途に就く直前かも。哀れに思われ、手にした布切れを近づけるとしがみついた。幸い、近くに草むらがあったので、そこに横たえた。短い一生と書いたが、我々の人生だってどこかにいるかもしれない地球外生命体から見れば刹那の生命かもしれない。セミ君は私の小さな親切をどう思ったか。大きなお世話と一蹴していないことを願う。
- Newer: 将棋も生中継で
- Older: 「마세요」と「마시오」