- 2022-07-11 (Mon) 16:29
- 総合
週が明けた。安倍元首相が銃撃され死亡する事件も起き、参院選の投開票もあった。ウクライナでは依然、多くの無辜の民がロシア軍の残忍な砲撃で殺傷されている。収束に向かっていたかに見えたコロナ禍は再び、感染者が急増する展開。波乱に満ちた出来事があったとしても、Life just goes on だ!
来月には久しぶりに北陸方面に旅しようと考えている。いや、すでにネットで新幹線含めた切符を購入しているが、コロナはちょっと気になる。果たしてのんきに旅などしていいものだろうか。
空模様もすっきりしない。月曜日は午後から海に行こうかと考えていたが、どんより曇っている。さきほどはぱらっぱらっと雨が落ちてきた。海行きはやめておこう。
教えている専門学校では間もなく前期末試験がやって来る。問題作成に時間を費やした。長文の問題も作成した。この3か月余の間に授業で語った要点を活かしながら作成したつもりだ。学生が高得点を取ってくれればいいと願う。
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オンラインの英語教室。英語で書かれた(短篇)小説を読んでいるが、この種の教室は教える側の私もとても楽しいひとときだ。受講生さえ見つかれば、毎日でもやっていきたいと思うが、さすがにそこまでの需要はないようだ。いや、私にそこまでの「吸引力」がないだけの話だろうが。
昨日の日曜日に読み終えたのはオー・ヘンリー賞受賞の短篇 “The Other One”。著者のTessa Hadley氏は1956年生まれの英国人の女性作家のようだ。私と同世代か。英ブリストルに住む40代でバツイチの女性Heloiseが交通事故死した父親の恋人だった女性Deliaと偶然出会う物語。父親の恋人はその交通事故で死亡したのだと母親Angieから聞かされていたが、死んだのは同乗していた他の一人(the other one)であり、Deliaは重傷を負い、プロの演奏者となる夢は絶たれたものの、逞しく自活していた。自分が密かに思いを寄せている学生時代の男友達Antonyも絡み、微妙な母娘関係、男女関係が淡々と語られる。
ところどころに見慣れない単語が頻出し、苦労しながらもとても面白く読むことができた。話の筋に直接関係はしないが、次の記述にしばし黙考させられた。米西海岸から帰郷していた兄のTobyがHeloiseやAngieとアメリカの政治について語るシーンだ。次のように書かれていた。Watching out for totalitarianism, they said, everyone had been oblivious to the advent of the illiberal democracies.
全体主義(totalitarianism)の恐ろしさはプーチン露政権のウクライナ侵略を見るまでもない。非自由主義的民主主義(illiberal democracies)の台頭も不気味。見てくれは民主国家の体をなしていても、国民の自由が著しく制限されている国々が次々に登場していることも忘れてはいけないという指摘だ。最近の例ではフィリピンを想起する。マルコス元大統領の長男のフェルディナンド・マルコス氏が新大統領に選ばれた。
政治腐敗・汚職のデパートとも揶揄された父親マルコス政権の悪政の蘇りでないことを心から願うばかりだ。
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