- 2022-06-01 (Wed) 08:54
- 総合
先週日曜日に府中の東京競馬場で行われた日本ダービー。私が勝利すると踏んでいた馬は残念ながら敗退した。掲示板に乗るのがやっとだった。やはり競馬で勝利する馬、さらには2着、3着に来る馬をズバリ当てるのは至難の業だ。私は潔く、いやそう潔くでもないが、何年も前に馬券勝負から足を洗って正解だった。これからも色気は出さず、支出ゼロ、興趣たっぷりの予想だけに励もう!
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先週の中国語教室。我々受講生がいつものようにテキストを一斉に読み上げていると、老師が発音に駄目出しを入れた。私は??と思いながら、読み続けた。帰宅後もなぜ駄目なんだろうと思った。駄目出しが出たのは「手纸」という語。日本語の「手紙」とは似て非なる語で、中国語ではトイレットペーパーのこと。私はこの語を正確に発音しているつもりだった。しかし、自宅で改めて考えてみると、どうやら勘違いしていたことに気づいた。
中国語では手紙は「信」。私はもちろん、それは承知していた。だからトイレットペーパーを意味する「手纸」を正しく発音しているつもりだった。ところが現実にはそうではなかった。「手纸」の発音は我々には、いや少なくとも私には「手机」と酷似している。「手机」は「携帯電話:スマホ」を意味する。「手机」はピンイン表記ではshǒujī であり、「手纸」は (shǒuzhǐ) 。声調はむろん、jiとzhiの微妙かつ明確な発音の差異。日本人の耳には聞き分けが難しく、私は正直今も区別に四苦八苦している。
私はどうやら「手纸」と発声しているつもりで、現実には「手机」と大差ないあやふやな音を出していたようだ。例えて言えば、英語ネイティブの人たちが日本語の「病院」と「美容院」の発音をよく間違えるようなものだろう。
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CNN記事を読んでいたら、パリのルーブル美術館の名画「モナリザ」にケーキを投げつけた来館者が逮捕されたニュースが出ていた。どうも精神を病んだ男性の所業のようで、モナリザは銃弾も貫通しない保護ガラスで守られており、実害はなかったとのこと。男はかつらをかぶり、さらに足が悪いと偽って車椅子に乗り、最前列で鑑賞できるように画策していたようだ。
記事中に次のような記述があった。… throwing a piece of cake at the artwork …これまで a piece of cake は何回か辞書で調べたことのある慣用句だ。確か「朝飯前」といった意味合いの表現だったような。辞書で改めてチェックすると、「朝飯前」「お茶の子さいさい」という意味が出ている。この記事では慣用句ではなく、「一個のケーキ」という本来の意味で使われている。それでもちょっと手がとまった。
私はルーブル美術館には一度だけ足を運んだことがある。その時は近くを歩きながら、露店の店主や通行人に「ルーブル美術館はどこにありますか?」と何度か尋ねたが、一向に要領のいい返事はもらえなかった。フランス語、英語で「ルーブル美術館」と発声したつもりだったが、彼らにはなぜか通じなかった。私はフランス語が嫌い(苦手)になり、それ以来、まともに勉強する気は失せてしまった。