- 2022-03-27 (Sun) 13:22
- 総合
この一年間、NHKラジオの語学講座「まいにち中国語」を熱心に聴いてきた。実質的には6か月の講座で昨秋からの半年は前半6か月の再放送に過ぎなかったが、それでも十分聞き応えのある内容だった。(何しろ大部分は忘れてしまっているから!)それでも後半の金曜日はその週のお決まりの復習ではなく聴取者の質問に答える新しい内容が放送され、受講者に配慮した姿勢に好感を抱いた。
先週の最後の講座ではいくつか知らない文章・語句が出てきた。先述の通り、一度は耳にしていたのだろうが、全然記憶に残っていなかった。その一つは以下の文章。「並ばなくてもいいようにあらかじめネットでチケットを買っておきなさいよ」。「~しなくてもいいように」という慣用句ははてさて?スマホのラジオから流れてきた文章は「你提前在网上买好票吧,省得排队」。「省得」という語句が皆目見当がつかず往生した。
「省得」は敢えてカタカナ書きすると「ションダ」というような音。「生的」とか「生得」という語句は頭に浮かんだが、意味をなさない。匙を投げる直前に自分の名前にある「省」が中国語でも「節約する」「省略する」「減らす」という意味があり、そのことと関係しているのかと思い、辞書を眺めると果たせるかな、「省得」という語句が紹介してあり、「~しないで済む」と記してあるではないか。「省得排队」で「並ばなくてもいいように」との意とか。ようやくすっきりした。
「まいにち中国語」の講座は4月からはまた新しいクールとなり、初めて学ぶ人たちのために発音の基礎から教える内容となるのだろう。さすがに私といえども、物足りない講座となることは必至。かといってその上の講座は難解すぎてなかなか楽しめない。はてどうしたものか。まあ、できることから地道に学んでいくしかないのだが・・・。
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英会話番組で「過去にタイムスリップできればどの時代にタイムスリップしたいですか?」という問いの英訳が紹介されていた。過去に大学で教えていた頃、「タイムスリップは和製英語だよ」と何度か説明したような記憶がある。time slipと記せば立派な英語のような気がするものの、正しい英語表現は time travel。番組では過去に戻るなら、go back in time であり、未来に行くなら go forward in time と表現できると説いていた。
私のこの歳になるともはや過去に戻りたいという気持ちはさらさらない。と言えば嘘になるか。時々そういうことを考えもする。人生のリセットができないことは承知していても。今のウクライナ情勢がやがてどういうことになるのか未来に行ければ見てみたい。いや、行くべき未来があればいいが、ひょっとして今の我々があると信じている未来など「消滅」しているのかもしれない。
CNNの記事をネットで読んでいたら、アメリカの世界最大の資産運用会社の代表が今回のウクライナ危機でいわゆる世界の「グローバリゼーション」(globalization)の時代は終焉したと論じていた。その先にどういう時代が到来するのだろう。中露対欧米日の激しい対立の時代となるのか。アジアの国々、特にインドはどう出るのか。中南米は、中東、アフリカの国々はどちらにつくのか。まあ、夢のない息のつまるような時代に思える。