- 2021-12-22 (Wed) 16:59
- 総合
専門学校で教えている今年最後の英語の授業が終わった。パソコンでパワーポイントの教材を作っているが、ちょうど30回目の授業で今年の打ち止めとなった。正月明けまでしばらくお休みとなる。それで関西方面への旅を企図した次第。
最後の授業では「新年の誓い」という表現も話題にした。英語では “New Year’s resolution” というのが一般的な言い方だろうか。例えば次のような文章。「私の新年の誓いは英語を一生懸命勉強することです」。英語では “My New Year’s resolution is to study English hard.” これを “My New Year’s resolution is to learn English hard.” とすると奇妙な英語になるよと説いた。日本人は studyも learnも「学ぶ、勉強する」と覚え込んでいると、課程と結果がごちゃまぜになりがち。
海外を旅していて向こうの人から “Where did you learn your English?” と言われたいものだとも説明したが、果たしてどこまで分かってくれたか。
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日本のメディアだけに触れているとあまり感じないが、英米のメディアをあさっていると、心が穏やかでない生ニュースを目にすることが少なくない。最近の報道ではミャンマー発のニュースがそうだった。政府軍が反政府勢力が地盤とする村を襲い、村人を惨殺した疑いが報じられていた。mass killings という語が見えた。それだけで尋常ならざることが起きたことが分かる。少なくとも40人以上の村人、それも無防備の人々が拷問の末に惨殺されたのだという。同じアジアの地でこのような惨殺事件がしかも21世紀のこの時代に起きるとは! 暗澹たる気持ちにならざるを得ない。
情けないのはこうした事態を声高に糾弾する世界の指導者が皆無に近いことだ。アメリカのバイデン大統領? 中国の習近平国家主席? アセアン(東南アジア諸国連合)の指導者に至ってはその顔も名前も頭に浮かばない。
アフリカのニュースも日本では報じられることはまれだが、アフリカでも信じ難い殺戮のニュースが報じられることが増えている。イスラム過激派が無抵抗の村を襲い、殺戮、略奪のテロに狂奔している様は信じ難い。中央の政府が有効な手を下せないことも理解に苦しむ。マンデラさんが存命だったらどれほど嘆き、国際社会の注意を喚起したことだろう。
平和な日本の片隅で安穏とした日々を貪っている身の小市民さに思いを馳せざるを得ない。せめてなりたや、漱石先生の宣った高等遊民に!
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イギリスの友人から今年もクリスマスの小包が届いた。開封すると、いかにもイングランドらしいお菓子の数々が出てきた。焼酎のつまみになるものもあるようだ。喜んで頂くとしよう。英国を最後に旅したのは2012年のこと。年が明けるとあれから10年となる。そういえば、ロンドン五輪で賑やかだった2012年だった。いつか再訪しようと思ってはいるが、やはり台湾や韓国とは異なり、経済的に気軽に飛べる国ではない。コロナ禍が完璧に収束していれば、再来年辺りには足を運びたい気持ちはある。また一人旅になるのだろう。さすらいの(元)ギャンブラーだ。