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英女王のウイット

  • 2021-06-13 (Sun) 12:44
  • 総合

20210613-1623555687.jpg エリザベス英女王の最新のニュースを目にした。英国にとって彼女が偉大なるソフトパワーの一つであることは万人が認めるところだろう。イングランド南西部コーンウォールで開かれた先進7か国首脳会議(G7サミット)。首脳の恒例の集合写真撮影の場に女王も加わり、女王が軽口を叩くシーンが動画で流されていた。女王は今年95歳。私は誰であれ、高齢で元気溌剌としたお方には心からの尊敬の念を抱いている。女王にはこれからも健やかに100歳を目指して欲しいと願う。
 ところで女王が発した言葉は “Are you supposed to be looking as if you’re enjoying yourselves?” だった。読売新聞では女王が「楽しそうにすることになっているのですか」と尋ねて笑いを誘ったと紹介されていた。ネットでは「楽しそうにした方がいいのでは?」と訳した記事を見かけた。私なら「皆さん、それで楽しそうに振る舞っていると見えるかしら」(何だか仏頂面に見えますよ)と訳したことだろう。いずれにせよ、女王の皮肉を効かせたquip(機知に富んだ一言)に「座布団1枚!」と声をかけたいところだ。
                 ◇
 大谷翔平君が好調を持続している。金曜日(現地時間)の試合では勝ち投手になることはできなかったものの、打撃の方では2安打を放ち、チームの勝利に貢献した。土曜日の試合では対戦相手がナリーグのチームのため、DHとして出場することができず、終盤にピンチヒッターとして打席に立ち、快打を放っている。チームは逆転勝ちを収め、32勝32敗として勝率5割に復帰した。主砲トラウトをけがで欠いての5割復帰であり、投打において翔平君の貢献度はかなりのものだろう。
 土曜日の試合では菊池雄星投手も見事な投球を見せ、7回を3安打6奪三振で0点に抑えた。あまり熱心に見ていたわけではないが、菊池投手が三振を切って取るたびに現地のアナウンサーだか解説者が大きな声を上げて彼の投球を激賞していた。だが、マリナーズの悲しいところはエンゼルス同様、リリーフ陣が全く情けないことだ。
 8回表を終えた時点で4対0で楽勝ムードだったのが、その裏に1点を奪われ、あろうことか、最終回にあとワンストライクでゲームセットというところまで来ながら、連続四球と連打を許して同点に。私はアホらしくなってテレビを切った。後でパソコンで確認すると、延長10回にサヨナラ負けを喫している。そうだろうなあ。菊池投手がかわいそうだ。こんなチームにいては勝ち投手になるのは至難の業だろう!
                 ◇
 土曜朝。寝ぼけ眼でNHKラジオの英語講座を聴いていたら、Can you tread water for 5 minutes? という文章が流れていた。水をtread するとは何ぞや? これまで耳にしたことのなかった表現だった。辞書で調べて意味が分かった。「立ち泳ぎをする」という意味。tread は「踏む」「歩く」ということは承知していた。辞書には tread grapes to make wine(ワインを作るためにブドウを踏みつける)という例文が載っている。このtreadが、水の中に入ると、「立ち泳ぎ」になるとまでは知らなかった。「立ち泳ぎ」は確かに水中で足を踏みならしている感覚だ。プール通いをやめて久しい。嗚呼、どこでもいいから泳ぎたい!

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