- 2021-05-23 (Sun) 08:14
- 総合
金曜日に新型コロナウイルスのワクチン接種の予約ができた。コールセンターへの電話がなかなか通じないのでネットでトライした。こちらは簡単にたどり着いたが、私のやり方がまずかったのか2回目の予約がなかなかできない。1回目は近くの会場で予約ができたので、その時に2回目を予約すればいいのだろうかと推測してもみたが、どうにも気になるので、その後もセンターへ電話をかけ続けていたら、ひょこっとつながった。事情を説明すると、私が予約したのは2回目の摂取であることが分かった。なんてこった、テラコッタ!と叫びたくなった。1回目を通り越して2回目を予約できるとは!
それでとりあえず、2回目の接種を可能にする1回目の接種ができる会場を探してもらった。幸い、近くではないが、キャナルシティ方面の医院で1回目の接種ができることが分かり、そのように調整してもらった。1回目が6月18日、2回目が7月11日。これで一安心だ。期日を手帳にしっかり記入した。忘れるな! Don’t forget! 不要忘记!잊지마!
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NHKの衛星放送だかどこかのチャンネルで、英国のダイアナ元皇太子妃にまつわる英BBCの世紀のスクープ番組の裏舞台を報じていた。あのスクープの裏側にはBBCらしからぬ低級なだましが工作されていたと告発していた。1995年11月に放送されたこのインタビュー番組で、ダイアナ元妃は夫のチャールズ皇太子の不倫に言及しただけでなく、自分自身の熱愛(不倫)を認め、世界中に衝撃を与えた。
ダイアナ元妃の信頼を得ようと番組の制作者が王室関係者の元妃への裏切り行為の情報を偽造し、それをダイアナ元妃と側近に見せ、元妃に取り入ったようだ。BBCも不正があったことを認め、20日に公式に謝罪している。この番組で一躍脚光を浴びた記者は同日に健康状態を理由にBBCの編集の要職を辞したとか。
私は当時、新聞社のロンドン特派員でまさにこのインタビューを支局のテレビで見て、急ぎ、東京の国際部に原稿を書き送った。当時、このようなブログでもあれば、取材後記か何かできちんと思いを残しておいただろうにと残念に思う。とここまで書いてきて、ふと思い出した。東京から福岡に転勤した直後に地域版で連載したコラムでこの後日談を書いていることを。拙著『英語でさるく』(2008年)にも収録している。
「ダイアナ妃 adore は love より深く」と題した項で次のように書いている。話題が元近衛将校との関係に及ぶと、ダイアナ元妃は伏し目がちながら、不倫関係にあったことをあっさりと認めた。“I adored him.” (私は彼のこと、大好きだったの)。love よりさらに愛情の深さを示す adore という表現だった。私はダイアナ元妃の正直さにびっくりというより「そこまで言うか」とあっけにとられた。番組を見終え、ワープロに向かって夕刊用の原稿を打ち始めた。その記事は夕刊1面の順トップ扱いだった。
そう、“I adored him.” には参った。「不倫なんかじゃないわ。本当に彼のこと、愛していたんだから!」とでも主張するかのような。この告白でダイアナ元妃とチャールズ皇太子との不仲は決定的になったのだろう。不正な手段がなかったとしたなら、ダイアナ元妃はインタビューを受けなかったのだろうか、そうではないのではないかと思わないでもない。
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