- 2020-12-28 (Mon) 17:16
- 総合
コロナウイルスに振り回された2020年も間もなく暮れようとしている。スカイプで何とか続けてきた月2回の英語教室も昨日、今年最後の講座を無事終えた。最後だけは年明けの講座のための小説のコピーを手渡したいこともあり、天神のカフェで対面で実施した。生徒はわずか2人だが、教え甲斐は20人分ぐらいありそう。
偶然だったのだが、今年これまで読み進めてきていたルイス・キャロルの名作“Alice’s Adventures in Wonderland” を最後の教室で読み終えることができた。私は過去に何度か通読した作品だったが、最初からじっくり読み込んで初めて、作家が真骨頂とする言葉遊びの奥深さを知った。言葉遊び、英語ではpun。これを「駄洒落」と解することも可能なのだろう。私らの年配の男が時にかます「親自虐」いや「親父ギャグ」とはいささか趣が異なる高尚な言葉遊びの世界だ。一読した時に例えば fainting in coilsがpainting in oilsを意味するとは恥ずかしながら気づかなかった。
年明けからは私の好きなサマセット・モームの短篇に挑戦する予定だが、改めて読みたい作品は数多い。かつて教えた大学でこのような授業ができたら楽しかっただろうにと思う。
英語教室を終えると、バスに乗り急いで帰宅した。昨年もそうだったが、中央競馬の有馬記念の日だったからだ。昨年のブログでは次のように記している。
私は馬券を場外やネットで購入することから足を洗って久しいが、有馬記念は特別な思いでレースを見る。一年の締め括りぐらいは馬券をちょっと買ってみたいと思わないでもない。それでも自分だったら、この馬を中心にしてあれとあれとあれを二三着候補に馬券を買うかな、ぐらいのことは頭の中でシミュレーションはする。推理するだけならただで済む。今年最後の英語教室を終えた後、急いで自宅に戻り、有馬記念のレースを観戦した。私の念頭にあった馬は全然ダメだった。評論家・予想屋の圧倒的大多数が絶対視していたダントツ一番人気の4歳牝馬は掲示板にも載らない9着に惨敗した。中山競馬場では群衆が絶叫し、ため息が漏れたことだろう。
今年の有馬記念は一番人気の馬が実力を発揮して勝利した。私が勝つと予想していた馬は直線で失速してブービーに終わった。自分に課した戒めを破り、実際に馬券をネットで購入していたら、大泣きしていたことだろう。やはり競馬は馬券を買わずに予想だけしていれば、こんなに楽しいレジャーはないと思う。もう一つ言わせもらえれば、ギャンブルで過去に大敗し続けた悲惨な過去がある人は(私もその一人であるが)、大逆転の大勝ちをして負け額を少しでも減らしたいなどと思わず、例えば、遠い未来の分までギャンブルを楽しんだのだと思えばいい。そう考えた時点から5年、10年、20年ギャンブルに手を染めなければ、その負け額を5で割り、10で割り、20で割っていけば、年間の負け額は着実に減っていく。英語で自分が過去に受けた親切な行為を他の人に返していく行為を pay it forward と呼ぶが、私はこの表現を無理矢理に借用してplay it forward と勝手に呼んでいる。この考え方は説得力もなく、論理的でもないことは承知しているが、私はこれで十分「納得」している。
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