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September 2024

remigration の愚考!

 大相撲の話題をあまり書くことはないが、つかず離れず、フォローはしている。しかしNHKテレビの生放送を見ることは少なくなった。応援したくなる力士が少なくなったからでもあるが、親方衆の解説がつまらないことも一因だ。正直言って、サプリメント食品のCMで稼いでいる力士OBの解説は退屈だ。
 そうした中、楽しみにしていたのは、現役時代は好きではなかったが、解説者となってテレビに登場するようになってからはその歯に衣着せぬ解説を面白く聞いていた北の富士親方。彼が体調不良でNHKテレビから姿を消して以来、ますます大相撲が遠くなっている。
 終了したばかりの9月場所。関脇大の里が13勝2敗で二度目の優勝を飾った。圧倒的な強さを発揮したと形容できるだろう。これで新大関昇進を手中にした。待望久しい本格的大関の誕生。幾多の大関が横綱に昇進することなく消えていったが、大の里はほぼ間違いなく横綱、それも大横綱になれる可能性を秘めていると思う。実現すれば、国籍のことはあまりこだわりたくないが、久々の日本人力士の横綱となる。
                  ◇
 ノートパソコンでYouTubeを楽しむようになってから、欧米のメディアのホームページをスクロールして気になる見出しの記事を漁ることは少なくなった。YouTubeに興味深い記事は目白押しだし、そうしたものをフォローしているだけで日が暮れる。報道以外の分野のものも多く、単に笑いが欲しくてチェックしているものもある。ここで紹介するのははばかられるものも少なくない。
 久しぶりに HuffPost と呼ばれるアメリカのオンラインメディアにアクセスしてみた。間近に迫った米大統領選にまつわる記事が多い。そんな中、次の見出しに引かれた。
 “Trump’s Alarming Use Of A Word With A Deep Fascist History” 袖見出しのような次の文章が続いていた。Most people didn’t notice when the former president used the term in a Truth Social post. But white nationalists did.
 トランプ氏はファシスト(極右)の歴史と深い関わりのあるどのような語を使ったというのだろうか。気になって本文を読み進めると、その肝心の語は remigration であることが分かった。初めて目にする語だ。私の辞書には掲載されていなかったが、意味合いは容易に類推できる。migration(移住)にagainとか backを意味する接頭辞(prefix)の “re” が付いた語だ。トランプ氏は合法的に米市民となった移民の人々までも元の国々に戻す、すなわち強制送還を意味して使っているのだ。本来なら人権無視、愚の極みと非難されて当然の言葉だ。
 記事を読み進めると、このremigration は欧州の右派、極右勢力が近年、好んで使っており、欧州に暮らす移民を彼らの「母国」に追い返し、白人だけの欧州を取り戻そうという目論見のようだ。欧州の移民と言えば、主にアフリカや中東、アジアからやって来た人々だろう。肌の色が異なる。トランプ氏の念頭にあるのはメキシコを筆頭にしたラテンアメリカの国々からの移民か。大統領選で争う民主党のハリス副大統領との移民対策の違いを際立たせるためか、彼はつい最近、ハイチからオハイオ州にやって来た移民が地元住民のペット(犬)を捕獲して食しているという信じ難い虚言を繰り返し、批判を浴びたばかりだ。

Ohtani 50-50を達成!

20240920-1726796632.jpg 通勤で駅から職場へよく歩かされているが、まだ暑い、暑い。日差しがとても9月の中旬とは思えない。地球温暖化の現れなのだろう。何度も書いているかと思うが、日本は亜熱帯化しているのではないかと思えてならない。深刻な被害をもたらしている日常茶飯事になったゲリラ豪雨(雷雨)も当然の帰結か。
 とここまで書きながら、テレビの大リーグ生中継に目をやると、大谷翔平君が信じ難い猛打を見せつけている。6打数6安打、3ホームラン、10打点。信じ難いの他に何と形容できるだろうか。9回表の6打席目のホームランは大差をつけられた相手チームが野手をマウンドに立たせたので「割り引き」が必要だろうが、それにしても・・・。
 これで翔平君は51-51となった。目標数値だった前人未踏の50ホームラン、50盗塁をいとも簡単に上回ってしまった。米国内では守備に就かないDH(指名打者)がMVP(最優秀選手)に選出されることに異論を唱える向きもあると聞くが、長い歴史を誇る大リーグでこれまで誰も到達したことのない記録を樹立したのだから、ほぼ間違いなくMVPを手にすることになるのだろう。この日の勝利でドジャースはワールドシリーズに向け、最初の関門のプレーオフ進出を決定づけた。ナリーグ常勝軍団のドジャーは驚異的な12年連続となるが、翔平君にとっては初のプレーオフ出場だ。
                  ◇
 独り身ゆえに買い物は大事な日課となっているが、細かい計算は苦手で物の値段にはさほど注意を払わない。とはいえ、さすがにこれには考え込んでしまった。スーパーでいつものように5㌔のお米を買おうとしたが、売り場に見当たらない。店員さんに尋ねて見つけたお米は無洗米と銘打ってある。無洗米は購入したことがない。普通に炊けるのだろうか。値段を見て驚いた。2980円。え、ほぼ3000円ではないか。高過ぎるだろ! しかし、他の商品はない。他のスーパーでも似たようなものだろうと思われ、仕方なく購入した。
 帰宅後、過去の買い物のレシートをあさって見る。7月25日に同じスーパーで熊本県産ひのひかり5㌔を2180円で購入している。あれ、もっと安かったのではないかと思ったが、今の値段とは比べるべくもない。
 ふとしたことでチョコレートのことを調べた。チョコレートは嫌いではない。時々コンビニやスーパーで手が伸びることもある。肥満の身には食べ過ぎに気をつけた方がいいようだが、チョコレートの原料となるcocoa 自体は凄く健康にいいようだ。効能に「血圧低下、老化防止、動脈硬化予防」などが挙げられている。辞書で改めて発音を確認してみて驚いた。発音記号だと[kóukou]で、あえてカタカナで表記すると、「コゥコゥ」か。ココアでもカカオでもない。cocoa(カカオ)の含有率が55%以上のチョコレートをブラックチョコレートと呼ぶらしい。
 そういえば、以前にカレーの隠し味に普通のチョコを投げ込んでいたことを思い出した。確かに味わいが増したような。そこでカカオ含有率95%とうたわれているブラックチョコを買って来て、カレーのルーの中に入れてみた。さぞかし美味いことだろう! ところがちょっこい、いやどっこい、なんだかいつもより味が劣るような・・・。

immigrants eating pets まさか!

 世間ではさまざまな事が起きているが、ここであれこれ書く気になかなかなれない。よって9月に入ってもアップは一つもなし。緩むことのない猛暑で私の脳細胞も弱っているようだ。とはいえ、9月も中旬、ここらで何か書いておかないと、いつの間にか10月に入ってしまいそうだ。備忘録の役目も果たしていない・・・。
 自民党の総裁選も気にはなるが、自民党員でない身は傍観するしかない。自民党総裁すなわち日本の首相を選べるのは自民党員の特権か。何か釈然としない思いもするが、総選挙で有権者の多くが自民党を第一党の座に据えたのだから仕方ない。100年後の日本にタイムスリップして、人々にこうしたことを説明したとしたら理解してもらえるだろうかなどと想像してしまう。
 海の向こうを見やれば、米国では大統領選がいよいよ本格的に火花を散らしつつあるようだ。バイデン政権を受け継ぐハリス副大統領(民主党)と返り咲きを狙うトランプ前大統領(共和党)の初めてのテレビ討論会が行われた。私は仕事で生中継を見ることはできなかので、帰宅後、YouTubeでさわりを見た。当初はこうした討論を不安視されていたハリス氏がそうした不安感を一掃し、優勢勝ちしたようだ。知性も教養も感じさせないが狡猾であることは疑う余地のないあのトランプ氏を一蹴したハリス氏の度量はたいしたものだ。
 YouTubeを見ていて、耳を疑ったのはトランプ氏の次の文言。ネットでも大きく報じられており、報道を紹介させてもらう。
 Former President Donald Trump, during Tuesday’s presidential debate, repeated a baseless and sensationalist claim about Haitian immigrants in Ohio eating dogs and other pets.
 "They're eating the dogs, the people that came in, they're eating the cats," Trump said during an answer to a question about immigration. "They're eating the pets of the people that live there, and this is what's happening in our country, and it's a shame."
 トランプ氏はハリス氏が不法移民対策に手ぬるいことを非難したかったのだろう。私が大統領に復帰すれば、移民を抑制し、厳しく対処すると。それでオハイオ州でハイチからの移民が問題となっていることを踏まえて、彼らが地元住民のペットを食していると難癖をつけたようだ。もちろん、そうした事実はなく、常識ある米国人は失笑したことだろう。
 YouTubeの画面ではトランプ氏の発言を聴くハリス氏の様子が映し出されていた。あきれ果て、理解に苦しむといった表情だった。討論会が優勢で推移していることに手応えを感じているからだろうか、余裕さえ感じられた。これに対し、トランプ氏はハリス氏を見ることはなく、カメラを真っ直ぐに見つめ、何か自信がなさそうにさえ見えた。体調不良で言葉に詰まったりしたバイデン氏との討論会の様子とは趣がかなり異なった印象だ。
 トランプ氏は討論会後に自分の方が勝っていたとなぜか豪語していたが、直後の世論調査ではハリス氏が勝利したという報道が相次いだ。CNNテレビの勝者調査では63%対37%とハリス氏の圧勝だった。高齢のバイデン大統領から党候補の座を「禅譲」されて以来、ハリス氏人気は一気に膨らんだが、11月の大統領選でハリス氏がこのまま勝利することになれば、上記の討論会がトランプ氏の敗退を決定づけたと見なされることになるのだろうと思った次第だ。ぜひ、そうなって欲しいと願う。

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