July 2023
No large regrets?
- 2023-07-27 (Thu)
- 総合
前回の項をアップしてから10日余が過ぎた。何だかパソコンを前にして文章を打つ(書く)のが億劫になっている。帯状疱疹の痛みから解放され、治癒に向かって前進していると思っていたが、どうもそうではなさそうだと気づきつつあるからだ。数日前には終日、右背中が重く、憂鬱な気分が続いた。駄文を綴る気には到底なれないのだ。
今週には一番最後に診てもらっていた総合病院のペインクリニックに相談に足を運ぼうと考えていた。しかし、週が明けてみると、いや、もう少し様子を見てみようかと尻込みしている始末。心のどこかに「打つ手はすべて打ったのでは。あとは辛抱強く、ときが癒してくれるのを待とう」というささやきが聞こえる。
とはいえ、非常勤講師として教壇に立っている中学校が夏休みに入り、くつろいだ日々を過ごしてもいる。去年の今頃は近くの(そう近くでもないが電車で20分余か)海水浴場に足繁く通い、クラゲや何だかよく分からない微生物に上半身を刺され、苦悶していた。酷暑の日々でも海に近づきたいと思わないのは上記の通り、これ以上の苦しみはまっぴらごめんなすっての心境ゆえ。今夏はおそらく海水に浸ることはないのだろう。残念!
◇
小人閑居して不善を為すとか。愚禿凡夫の私はなおさらのこと。幸いというか、大リーグではあの大谷翔平君がスーパーヒーロー的な大活躍を続けている。プロ野球はお付き合い程度に楽しんでいるが、翔平君の文字通り一挙手一投足はエンゼルスの浮沈とともに熱い関心を持って眺めている。
本日(木曜日)は朝(日本時間)のゲームが悪天候で流れ、なんと、翌日にダブルヘッダーが行われることとなった。翔平君は急遽第1試合に先発のマウンドに立つことに。試合開始が金曜午前2時(日本時間)らしい。ゲームが終わるのは午前5時過ぎか。そしてほどなく第2ゲームが始まる。いつ眠れというのだ。いや、別に起きていなくてもいいのだが・・。
◇
定期的に開いているオンラインの英語教室。先週日曜日に読み終えた短編小説はアイルランド出身の作家が書いた “Rainbows” という作品だった。男性作家だったが、語り手は大学卒業後にアメリカの新天地に移民したアイルランド人女性という設定だった。
語り手はニューヨークの大学で20歳ほども年長の女性教授にメンター(mentor)になってもらう。語り手の女性が20年ほど歳月が流れた後で偶然、仕事の出張帰りに長距離電車の中でかつて都会的雰囲気を醸し、憧れの存在だったメンターに再会する。自分は仕事や子育てに追われ、アメリカの多くの中年女性がそうであるように身体には贅肉も付けている。それでも次のように思う。
I have no large regrets about what I have made of my life. It is a worthwhile life. It is a worthwhile body, too. (私は自分の人生に関し大きな後悔の念はない。生きるに値した人生だと思う。身体だってそう悲観することはない)。私にはこの語り手のように割り切ることができるか。いや、自信はない。Give me some more years.(もう少し時間をくださいな)とお願いしたいような・・・。往生際の悪さだけは自信ありか!
- Comments: 0
コメディアン対人工知能(AI)
- 2023-07-16 (Sun)
- 総合
YouTubeで無料で楽しめる米風刺番組 “Daily Show” のことを何回か取り上げてきている。頭の回転の速いスティーブン・コルベア氏が仕切っているコメディーショーだ。今はそれができない。全米脚本家組合の人たちがストライキを行っているからだ。彼らが書く脚本がなければコメディーショーも成り立たないようだ。脚本家に加えて、今度は俳優業の人たちもストライキに突入したことをネットニュースで知った。
読売新聞朝刊を開くと、国際面に該当する記事が載っていた。以下引用させてもらう。ハリウッドの有名俳優ら約16万人が加入する全米映画俳優組合が大手制作会社に待遇改善と人工知能(AI)の規制を求め、14日からストを決行すると発表した。脚本家組合との合同ストとなるのは1960年以来63年ぶりとか。
両組合が問題視しているのはインターネット上で動画を配信するストリーミングとAIの台頭。脚本家も俳優も仕事が奪われる危機に直面しているとして、報酬の増額やAIに対する何らかの規制措置を求めている。俳優組合は制作会社が俳優の演技をAIに学習させる動きについて、彼らの仕事を将来にわたって脅かすものだと批判している。
ところでAIが書くシナリオと生身の人間の頭脳から生み出される語りはどちらがより面白いのだろうか。BBCに上記のコルベア氏とAIによる語りを比較した記事が載っていた。時期はバイデン大統領が2024年大統領選への出馬を表明した5月初めのネットの記事だ。
The real Stephen Colbert: “Of course, we know President Biden’s real opponent is the ravages of time. If he wins a second term, he will be 86 when he leaves office and voters feel, to put it delicately, that is way too [expletive] old … But what matters is that Biden is young at heart … it’s all his other organs we have to worry about.”
AI Colbert: “Big news today, folks! President Biden has announced that he will be running for re-election. That’s right, the man who once said he didn’t want to run for President because of his age is now saying, ‘Age is just a number, and so is 78!’
“Now, I know some of you might be concerned about President Biden’s age. In a recent poll, 50% of Americans said they were worried about his age, and the other 50% were Joe Biden. But let’s be real, folks, Biden’s age is not a big deal. He’s got the energy of a 30-year-old, and the memory of a … well, I forgot what I was going to say.”
コルベア氏はバイデン氏が気が若くとも肉体的機能は大丈夫なのと茶化している。コルベア氏ならではのユーモアだ。これに対し、AIが操るコルベア氏はバイデン大統領が78歳と述べているが、実際には80歳。AIが基にした資料が古かったための「誤差」のようだ。AIの信頼性に対する疑念が消えないことを物語っているとも言える。肝心のユーモアはどうだろう。ある世論調査によると「米国民の半分はバイデン氏の高齢に不安を感じている。残りの半分はバイデン氏本人だった」と。なんだい、調査したのはわずか2人の米国民だったのかい! このくだりは結構笑える。最後には「何を言いたいのだったか忘れちまったよ」と締めるくだりも悪くない。膨大な「蓄え」から瞬時に面白さを「抽出」するAIに生身の人間が対抗するのは「徒手空拳」に思えなくもない。そうでないことを祈りたいが!
- Comments: 0
When he met the person, they were 17.
- 2023-07-13 (Thu)
- 総合
AbemaTVの韓国ドラマ「マネーゲーム」(머니게임)という全16回のドラマをようやく見終えた。実に面白かった。韓国ドラマはどうしてあんなに面白いのだろう。全16回で良かった。あれがもし全160回ドラマだったら、どれほどの時間を割いて、いや、どれほどの時間を奪われていたことだろう。もうしばらくは韓国ドラマには近づきたくない。
もっとも韓国語の勉強になるからと近づいたのだった。少しは勉強になったのかもしれない。しかし、音声に注意を払おうとしても、ついつい字幕を読んでいて、あまり勉強にはならなかったのかもしれない。
今回、韓国ドラマを見て、改めて思ったことは、韓国語が敬語に満ちていることだ。日本語にも敬語はあるが、日本語の比ではないだろう。しっかり身につけなければ、旅先で思わぬ失態を演じることになることだろう。ここで印象に残った表現を記しておきたいが、私はこのパソコンでハングルを書くのは非常に面倒で大変な時間がかかる。簡単な方法があるのかもしれないが、どうも分からない。まだ、中国語の方が楽だ。
◇
英語はその点、敬語の概念が「希薄」だから気が楽だ。そう思っているが、最近、BBCのニュースを見ていて、気になる表現に出くわした。以前からこういう表現があることは承知していたが、実際に目にすると??と思ってしまう。その人の性自認が「確定」していない場合、その人を代名詞で受ける場合、he でも she でもなく、they で受けるのが一般的になったようだ。
BBCの記事はBBCテレビを代表するアンカープレゼンターのヒュー・エドワーズ氏(61)が10代の若者に対する性的なスキャンダルの渦中の人物であることを報じたものだった。タブロイド紙がこのスキャンダルを報じた過去数日間、私も一体誰だろうと思っていた。本日目にした記事でBBCニュース報道の顔とも言えるエドワーズ氏が名指しされていた。
彼は夜10時からのニュース番組の司会の他、総選挙報道のアンカーマンとして、そしてエリザベス女王の死去など英国の大きなニュースを仕切ってきた。BBCで最高の収入を誇るとも報じられている。そのエドワーズ氏がスキャンダルの渦中の人物であることを氏の妻が声明で発表。声明は夫のエドワーズ氏が「深刻なメンタルヘルスの問題を抱えている」ことを明らかにし、夫や子供たちのプライバシーを尊重して欲しいと訴えていた。犯罪性はないようだが、エドワーズ氏が若者に対し、性的に露骨な写真の代価として支払った金額は3年間で640万円に上ったとの報道もある。
BBCの記事に次の記述があった。As well as hosting the Ten O'clock News on television, Edwards has led coverage of major news events, such as elections and the death of Queen Elizabeth II. The initial allegations, first reported on Friday, were that the presenter paid a young person for explicit photos, beginning when they were 17.
この若者がhe とも she とも表現されず、they と表現されている。詳しいことはまだ分からないが、おそらく、明確な性自認には至っていないからだろう。いわゆるnon-binary と呼ばれる人々か。日本では第三の性やXジェンダーとか呼ばれているようだ。
- Comments: 0
声調に苦しむのは音痴ゆえ?
- 2023-07-08 (Sat)
- 総合
中国語の声調の難しさ。何度もこのブログで書いているので自分でも辟易しているのだが、やはり、また書いておきたい。木曜日。この日は仕事のない日なのでゆったりとNHKラジオの中国語講座を聴いていた。「これ、オスザル? それともメスザル?」という文章が流れていた。「オスザル」は中国語で「公的猴子gōng de hóuz」、「メスザル」は「母的猴子mǔ de hóuzi」と表現することを知った。このオス、メスを表す「公的」、「母的」は中国語では「区別詞」と呼ばれるものだとか。
私が軽いショックを受けたのはサルの意である「猴子(hóuz)」の声調が第2声で、右上がりの語であったこと。ラジオで講師の方々がしゃべる音を一生懸命に聴いていて、私は右下がりの第4声であると信じていた。全くの逆ではないか。これまでも何回もこういうことがあった。私の聴き取り能力が劣化しているのか、いや、ずっとそうだったのか。そういえば、歌を歌うとき、よく音程が狂う、狂ったことに気づけないのも、こういうことと関係があるのかもしれない。劣等感を抱かざるを得ない。私のように「音感」が悪い者には中国語習得は難関ではないかと思い始めている。嗚呼、情けない・・・
◇
韓流ドラマは癖になるのが嫌で敬遠しているが、パソコンでAbemaTVを適当にスクロールしていると、面白そうな韓国語ドラマを目にすることもある。ちょこっと見てすぐに忘れている。
AbemaTVの韓国語ドラマは途中から有料になるものがある。プレミアムという記載がなされていると有料と分かる。このプレミアムと記載されているものには近づかないようにしている。無料のものは試しに見てみる。だいたい、3回目までは無料で見れるようだ。4回目以降はプレミアム。「初回登録なら月額960円が無料!いつでも解約OK」と案内ボックスが表示される。高くはないが、こうした誘いに応じていたら切りがない。
実はしばらく我慢していれば、プレミアムの「縛り」が解除されることを知っている。今回はまったのは「マネーゲーム」(머니게임)という全16回のドラマ。金融危機に直面した韓国の経済官僚たちが米国のファンドを相手に熾烈な経済闘争を展開するドラマで、それに韓国社会の学歴問題や格差問題を絡めて飽きさせない作りとなっている。私は4回目以降、プレミアムが徐々に解除されるに従って見ていき、今13回目まで見終えた。
本当なら字幕を見ずともドラマを楽しめたら最高なんだろうが、さすがにそれはまだ私には無理だ。また日本語で聴いても私には分からない難解な経済ワードが続出して参っているが、そういうことはともかく毎回が緊迫したやり取りが満載で引き込まれる。
キリッとしたたたずまいが魅力の経済官僚に成り立てのヒロイン。高齢で富裕な経済学者で知られたくない過去を持つ元経済官僚に彼女が語るシーンが印象的だ。彼女には一攫千金で無謀な投資を繰り返し、借金にまみれ、離婚に追い込まれた叔父がいる。「(この国は)生まれた瞬間から公平ではない。汗を流した労働が否定され、情報と数字を使った詐欺が神話になる世の中。神話は憧れを生むので、そしてその神話で生活を破壊して、時には人を死に追いやることもある。(そうさせないようにするのは)お金持ちの義務であり責任です」
- Comments: 0
I stopped smoking almost 40 years ago.
- 2023-07-02 (Sun)
- 総合
帯状疱疹。まだ完治はしておらず、朝方が辛い。遂に7月の声を聞いてしまった。海開きも近いというのに。ふと思い出した。専門学校で教えている2月頃に教室で学生たちに、帯状疱疹の痛みがだいぶやわらいできたから、もう少しで元通りになると語っていたことを。あの時は本当にそう思っていた。まさかここまで長引くとは思いもしなかった。ブロック注射のことなど念頭にもなかった。
ペインクリニックから処方してもらった朝晩の飲み薬がまだだいぶ残っている。とりあえず、飲み薬がなくなった時点でペインクリニックを再訪し、次の手を相談しよう。その頃は朝方の痛みもすっかり、いやほとんど消滅していることを神様に祈念する。
◇
英語。中学校レベルの英語でも虚をつかれる思いをすることが少なくない。自分で分かったつもりでいても実は勘違いしている場合などだ。最近の例を挙げると、動詞+to不定詞と動詞+動名詞(~ing)の紛らわしいケースだ。動詞によってはto不定詞しか取らないものもあれば、その逆で動名詞(~ing)とだけくっつくものもある。恥ずかしい話だが、私はstop という動詞は両方を取ることができる例外的動詞の一つだと思っていたが、これはとんでもない勘違いだった。stop は動名詞だけを取るのだ。
よく引き合いにだされる例は以下の文章。“He stopped smoking two years ago.” “He stopped to smoke on his way to office.” それぞれ「彼は二年前に禁煙した」「彼は出勤途中、たばこを吸うために立ち止まった」と訳されるか。私は前者の場合でも He stopped to smoke two years ago. と表現できると思っていた!
to不定詞は基本、未来志向の行為を示しており、禁煙するという意味合いでは stop to smokeとは言えず、stop smoking となる。私はすっかり失念していた!
隔週日曜日にオンラインで行っている英語短篇小説を読む教室。今月読む予定の作品を読み進めていてまさにこの表現が出てきた。アイルランドで虹を見ようとドライブしていた家族。末尾に次の文章があった。There were so many rainbows that we stopped looking for them … この文章、前半部がないと、「私たちは虹を探すために車を止めた」と訳してしまいそうだ。あまりに虹が出現するので、虹を探すのを放棄したということだ。
◇
大谷翔平君の猛打が止まらない。いや、とまってしまった。ゆっくり応援できるとテレビを前にした日曜日。翔平君のバットは鳴りをひそめ、対戦相手に封じられてしまった。3対1で敗戦。これでエンゼルスは4連敗となった。成績は44勝41敗。貯金はわずか3。プレーオフ進出に赤信号点滅と言っていいだろう。
エンゼルスのゲームを見ていて感じるのは守備力のまずさ。プレーオフに進出するようなチームならまずしないお粗末なプレーが多すぎる。プロ野球でもあまりお目にかかれない凡プレーだ。先発陣も頼りないし、リリーフ陣はさらに頼りない。NHKテレビでは翔平君のホームランばかりが喧伝されるが、野球は言うまでもないがチームスポーツ。翔平君が孤軍奮闘しても虚しくなるだけだ。
- Comments: 0