April 2024
きな粉の魅力
- 2024-04-29 (Mon)
- 総合
ようやく好天になったと思ったら暑い、暑い季節が到来した。午後遅く私の部屋に差し込む西日がもう凄い日差しとなっている。クーラーはさすがにまだだが、これからが思いやられる。つい先日、ガスヒーターを片付けたばかりなのに。
4月も終わりに近づいた。5月に入れば、ゴールデンウィークも本番となる。週末にかけ、久しぶりに関西方面に旅するつもりだが、その前に連休明けの中高校での授業準備をきちんと済ませておきたいと思い、テキストの類に目を通している。これが私自身の英語の復習にもなっており有り難い。昨年の今頃は何をしていたのだろうか。ほとんど記憶にない。そういう時はブログだ。ブログをのぞいて確認してみる。5月9日の項で以下のように振り返っている。――どこにも遠出しないゴールデンウィークだった。帯状疱疹の痛みを抱えたままでは致し方ない。好きな焼酎もほとんど口にしなかった。まあ、飲む気になれないから、苦ではなかった。――
そうか。帯状疱疹の痛みで旅どころではなかったようだ。ならば、今年は精一杯、休暇を楽しみたい。帯状疱疹は完治してはいない。明け方、背中に感じる違和感はそう変わってないような気もする。かといって、今さら皮膚科の医院を訪ねて相談する気にもなれない。ど素人(私)の見立てだから信頼はできないが、段々と完治に向かっていると信じたい。
細々と続けているオンラインでの英語教室。現時点では県外にお住まいの女性が2人、月2回の教室を受講頂いている。本当のところを言えば、このオンライン教室こそが私にとって楽しいひとときとなっている。大学の英米文学講座のような感じだ。このようなオンライン教室を末永く続けたいと願っているが、果たして・・・。5月からは以前に読んだことのあるカズオ・イシグロ氏の小説 “Klara and the Sun”(邦題『クララとお日さま』)に再び挑む。今の受講生はまだ読んでおらず、読んでみたいとの希望があった。私にしても良作は何度でも味わいたい。これまで気づかなかったことに気づく可能性もあるだろう。それが楽しみでもある。
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あまりこういうことは書きたくないのだが、私が住む地元には何度も足を運びたいというレストラン・食堂・居酒屋の類はあまりない。従って否が応でも自宅で飲食せざるをえない。先に書いた鹿児島・垂水のカンパチ料理のようなものを食べさせてくれるレストランがあったなら足繁く通っているだろう。
とはいえ、私は料理のレパートリーが少ない。YouTubeで簡単かつ美味そうな料理を見ると、そのやり方を記憶しようと試みるが、翌日にはすっかり忘れている。台所に立って改めてスマホを立ち上げ、YouTubeをチェックすればいいだけの話だが、なぜかそれはしない。従ってうろ覚えで「新作」に挑戦し、悲劇的な結果に終わっている。だから料理する必要のない「豆知識」は大歓迎。最近では「きな粉」の魅力がそれ。きな粉の効用を絶賛したYouTubeの料理番組を目にして目覚めた。元々好きな食材だ。毎朝、コーヒーにきな粉を入れて飲んでいる。無調整豆乳にもきな粉を入れると、ぐんと飲みやすくなることも教えてもらった。有り難い!この表現を使うのはこの項で2回目。感謝の思いが健康の礎か。
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本屋大賞「成瀬は・・」
- 2024-04-21 (Sun)
- 総合
最後の項をアップしてから二週間以上経過している。水はやはり高きところから低きところに流れるようだ。ものぐさになってくるとどこまでも怠けたくなる。ただ、今回の「筆無精」はちゃんと理由がある。公立中学校での従来の非常勤講師の仕事に加え、今月から公立高校での仕事も一つ引き受けた。高校の教壇に立つのもこれが初めて。教科書や副読本など授業で活用する教材を読み込む必要のほか、かつて大学の講義で使っていたパワーポイントの準備など、準備作業が格段に増えた。
そういう事情もあり、パソコンに向かい、ブログをアップするのが億劫になっていた次第だ。鹿児島から帰福して以来、そう書きたいこともなかった。いや本当はあったのだが、そのうちにと思っているうちに意欲と記憶が失せてしまった。
本日は土曜日。このところ一気に春めいてきて、木曜日にはガスヒーターを片付けた。気分も晴れやかになるかと期待していたら、今日は雨模様。寒くはないが、爽やかな面持ちからはほど遠い。来週の授業の準備が一段落したら軽く一杯やろうと考えていたが、夕刻までに気分が持ち直すものか・・・。
地元のラジオ放送を聴いていたら、2024年の本屋大賞を受賞した作品のことを激賞していた。そういう文学賞があることは知っていたが、芥川賞とか直木賞とかと異なり、わざわざ書店に足を運び、受賞作品を買い求め読んだことはなかった。今回もそこまでの興味関心はなかった。なかったのだが、通勤の帰途、駅の中にある書店に立ち寄ったら、店頭に本屋大賞の作品が並べられていた。目立つ表紙なので手に取って見る。『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈著・新潮社)。ふと手に取りたくなるような装丁の本だ。
主人公は成瀬ひかりという中学二年生の女子。滋賀県大津市の琵琶湖の近くに住む。小学校の卒業文集に「二百歳まで生きること」が夢と書くようなユニークな子だ。オムニバスの六つ目の短篇が終わる頃には大学進学を目前に控えた高校三年生になっているが、高校入学時には頭を坊主にして登校する。世に言われているように、人間の髪の毛は本当に1年で1㌢伸びるのかを自らの頭で卒業式までに見極めたいのだという。この説が本当なら、卒業時には自分の髪の毛は36㌢までになっているはずだと。
成瀬ひかり嬢はこのように風変わりな子、世間の常識的なことには無頓着だが、決して傲慢ではない。小学校以来成績は優秀。他の女の子と群れることもなく、いじめの対象ともなるが、あまり気にもしていないようでもある。こういう子だから親友と言える友人がいるのか疑わしくなるが、同じマンションに島崎みゆきという同級生が住んでいて、こちらはごく普通の女の子。島崎嬢は及び腰ながら、なぜか大胆不敵な成瀬嬢の行動に付き合っていく。
私は著者の宮島未奈氏のことは何も知らない。奥付には1983年生まれ、京都大学文学部卒業、大津市在住とある。メディアの書評も読んでいない。ネットでぐぐってもいない。きっと好意的な書評が並んでいるのではないかと推察する。私にとって大事なことは久しぶりに楽しく小説を読んだという思いだ。宮島氏のこのデビュー作は肩の凝らない文章で、短時間で読み終えることができた。物語の筋から見て、きっとこれからも奇想天外かつ爽やかな続編が次々に生まれていくのだろう。
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極上のカンパチ
- 2024-04-03 (Wed)
- 総合
前回の項で「非常勤講師の仕事も春休みに入り、一息ついている。時間ができたので久しぶりに大好きな台湾に行こうかと考えている。済ませなくてはならないその他の用事もあり、見送ることになる可能性大だが」と記した。幾度となくチェックした航空券の馬鹿高さにあきれ、結局断念せざるを得なかった。
本日朝、いつものように7時過ぎに目覚め、NHKラジオの韓国語・中国語講座を聴いた後、ニュースにアクセスすると、沖縄地方に津波警報との警告が出ている。え、大地震があったのかと驚いてチェックしてみると、震源地は台湾ではないか。それも私が台湾を再訪したら絶対行きたいと考えていた花蓮の沖が震源地。花蓮には一度しか足を運んだことがないが、気に入ったカフェがあり、ぜひ、再訪したいとずっと願っていた。もし、台湾に旅していたら、まさに今の時期に花蓮に下っていた可能性が大。NHKテレビが伝える現地からの映像を見ながら複雑な心境になった。日本も台湾も地震や台風に常時悩まされる地。そうした災害とは無縁の地も世界にはあるようだ。「神様、不公平ですぞ!」と声を荒げても詮なきことは百も承知しているが・・・。
台湾を諦め、出かけたのは鹿児島・南大隅町。薩摩半島の対岸、大隅半島にある町だ。コロナ禍でここもずっとご無沙汰だったから、5年ぶりだろうか。博多駅から九州新幹線で鹿児島中央駅まで一気に南下し、そこからバスで鴨池港に行き、フェリーで垂水港まで。そこで友人のTさんが迎えに来てくれていた。帰りはほぼ真逆のコースで福岡へ。
南大隅町では当初、温泉ネッピー館のあるホテルに2泊するつもりだったが、「うちに泊まんなさいよ!」というTさんの言葉に甘えて有り難くお世話になった。最初の夜は旧知のHさん夫妻も加わって鹿屋市内で楽しく会食。普段は飲まない生ビールも2杯ほど頂いた。翌日はTさん夫妻に桜島を一周するドライブに連れて行ってもらい、高台からの眺望を楽しんだ。韓国やおそらく台湾からと思われる観光客も結構見かけられた。
今回の旅で一番印象に残っているのは桜島観光の帰途に垂水の漁港の市場にあるレストランで食したランチだろうか。「海の桜勘」という名の養殖カンパチの専門店だ。二日酔いがまだ残っており、普段なら絶対にスマホで撮影していたであろうに、肝心の写真撮影を忘れた。仕方ないので、このレストランのホームページにある写真をここにコピーして置くのを許してもらおう。「鎌塩焼き漬け丼定食」(1550円)。ホームページに「漬け丼、カマ塩焼き、びんた煮と食べ応えあります!」との文言があるように1550円(以上)の価値ありの定食だった。私が住む福岡の地元にこんな定食を食べさせるレストランがあったら、足繁く通うだろう。まさに “You are what you eat.” を実感させる味処だと思った。
久しぶりのネッピー館の湯も良かった。入浴料はなんと330円。その安さに驚いた。私が福岡で時々利用しているサウナ付きの浴場は料金990円。その3分の1の入場料だ。湯質は断然ネッピー館。第一、こちらは温泉だ。海に近いせいかちょっぴり塩気があるのも愛嬌。いつも地元の人で賑わっているが、混み合っていることはまずない。気持ちよく利用できる。車さえあれば、食に湯に田舎暮らし万々歳だろう。まあ今のところ、移住の考えはないが・・・。
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