紙飛行機が飛ばない。
みなさんは広告の紙で折り紙飛行機を作ったり、紙飛行機のキットを買ってきて作ったことがあると思います。
でも作ったがよく飛ばなかったという人がほとんどだと思います。
ではあなたが作った紙飛行機はなぜ飛ばなかったのでしょうか?
正確に作れていない。
これが50%以上の原因です。
●紙(翼や胴体)が折れたり、曲がったり、しわくちゃになっている。
●翼が左右対称になっていない(曲がったり、ねじれている)
ホチキス機の場合、正確に作るため上のように板ではさんで2時間~1日くらい乾燥させる。
中央部がまっすぐに矯正されます。
特にホチキス機にはこの矯正が大切な制作ポイントです。
●接着が外れている
●木工ボンドなどの水性接着剤で作って、変形している
●翼を変形させている。
などの原因で飛びません。
基本的に正確に出来ていないのです。
調整の仕方がわからない
これが40%の原因です。
紙飛行機は地上で操縦します。それが調整なのです。
●翼の曲げすぎ(オーバーな調整をしている)
10m先を見て翼を曲げる。ほんの少しで大きく曲がります。基本は翼の根元と翼端の角度を同じにします。翼端から根元を見るとねじれがわかります。
●重心がずれている
重心が前後に1mmずれると紙飛行機は大きく飛び方が変わります。重心が機首の方向に行くほど頭が重くなり、バランスをとるため、主翼の迎え角をとらねばなりません。そうするとゴムカタパルトで発進させると宙返りをして高く上昇しません。機首を軽くして重心を後ろに移動していくとバランスを取るため尾翼に揚力を持たせるよう迎え角を取っていきます。ついに主翼と水平尾翼の迎え角が0-0になるところまで重心を後ろにしていくと紙飛行機は宙返りせずにまっすぐ上昇します。水平に飛ばすとチャンと滑空して飛んで上昇は垂直にあがるのが垂直上昇機になります。
上級者ほど重心位置が後ろに設定し、垂直上昇で高度を稼ぎ、滞空時間を延ばすようにしています。ただ機首が真下を向くと垂直に落下しますので頂点で水平に機体を向かせる微妙な調整が必要です。
重心位置を調べるのには指ではなく、針やカッターナイフの先で調べて、位置をマークして飛ばして見ます。調整用ナマリ板を作り、小さく切って機首または胴体後部に貼ることによって、0.2~1mm前に動かしたり、後にしたりしてみて飛び方を観察してください。
そしてよく飛ぶ重心位置を見つけてください。
紙飛行機のおいて重心の大切さが理解できます。
●キャンバー(翼を横から見たときのふくらみ)のつけすぎ
主翼にキャンバーをつけると沈下がやや少なくなります。
キャンバーは翼の幅を100とすると3~5%程度のふくらみを翼の前から25~40%のところが高くなるようにします。キャンバーをあまり付けすぎると空気抵抗が増え、高く上がりません。また上昇時に不安定な動きを増加させることになります。
●オーバーな調整
などの原因で飛びません。
0.1~0.5mm水平尾翼や垂直尾翼を見えないくらいひねるだけで飛んで行く方向が変わります。調整はびっくりするほどシビアなのです。
初心者は調整をするとき、1箇所づつしましょう。
何箇所も調整するとわからなくなります。
あとの10%の原因は
●飛ばし方(投げ方、方向)が悪い
●気象条件(風の強さ、高湿度、乱気流など)
●塗装をしていない(湿気で変形していく)
●保管の仕方が悪い(ぐちゃぐちゃに収納して、変形している)
●紙飛行機はこんなものだとすぐにあきらめる
●自作の場合、設計が悪い。
などが紙飛行機の飛ばない原因なのです。
作り方、調整の仕方を極める
紙飛行機を本格的に作っている人には作り方、飛ばし方の秘訣があります。
設計、セメダインで接着の仕方、塗装、作るための治具の開発・・・など本当に奥が深いのです。
また、調整方法も奥が深く、重心位置や翼の曲げ方など微妙な調整で良く飛んだりします。
達人は紙飛行機を自由に操ることができます。
調整の方法を学び、体得すればあなたも紙飛行機の先生、達人になることができます。