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エディンバラに

  • 2012-08-20 (Mon) 07:47
  • 総合

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 このあてもない旅を始めて3か月余が経過した。時間のたつのが早いような遅いような。贅沢を言ったら切りがないが、蕎麦のようなあっさりした食事が恋しい。氷を浮かばせた焼酎で冷奴、板山葵(いたわさ)あたりを食するのも悪くない。ピーナツをつまみながら、パブでひっかけるギネスも十分うまいのだが・・・。
 板山葵と言えば、私は「日本で一番短い日本昔話」というのを作ったことがある。東京弁の昔話だ。「昔々、あるところにかまぼこがいたわさ」
 という下らない話はさておき、このところ「ベースキャンプ」のように居ついていたケンブリッジを出て北上、スコットランドのエディンバラ(Edinburgh)に入った。これから少しの間スコットランドを歩くつもりだ。その後は北アイルランドのベルファストを経由してアイルランドの首都ダブリンに足を運ぼうと考えている。新聞社勤務時代、ベルファストやダブリンは何度も訪れたことがある。あれから16年の歳月が流れているから、あまり覚えていることはないが、楽しみな再訪ではある。
 さて、エディンバラ。目的は世界に名高い「エディンバラフェスティバル」をのぞくことだ。かつて取材で訪れ、文化の香り高い雰囲気に魅了された思い出がある。フリンジと呼ばれる周辺部でのコメディー、トークなどのパフォーマンスが面白く、なんだか「腕」に自信のあるアーティスト、芸人たちが世界中から集まっているような印象だった。
 フェスティバルは毎年8月を中心とした1か月前後の催しであり、閉幕する前に足を運ばなくてはと思っていた。ケンブリッジを列車で出たのは午後1時。途中乗り換えが1回あって、午後6時過ぎにエディンバラに到着した。車中ではスコットランドなまりの英語を話す乗客が目の前と隣に座っていた。彼らの会話に時々加わりながら、耳を傾けていたが、正直、理解できないところが多々あった。ロンドン勤務時代にも経験していたはずだが、歳月が経過して、改めてスコットランドなまりの強い英語は理解するのに苦労する。いや、耳から聞いて即座に理解するのは私のような日本人には極めて難しいのではないかと思う。
 20年以上も前の話。アフリカに赴任する時、ロンドン支局に挨拶に行った時のことを思い出す。スコットランド人の女性の助手が何か話しかけてくるのだが、私には全然理解できなかった。支局長がにこやかに応じているので、「○○さん、すごいですね。よく彼女の英語が理解できますね」と感嘆したら、彼は「いや、私も彼女が何を言っているのか全然分からないんだよ」と苦笑していた。スコットランドの中でも特にグラスゴーの人々の英語が「凄い」と聞く。グラスゴーには行ったことがない。それはそれで楽しみだ。
 スコットランドは英国からの「独立」を目指す運動も根強いものがある。2014年には独立の是非をスコットランドの住民に問う住民投票が実施される運びとも聞いている。イングランドではそうした動きを冷ややかに見守っている感じだったが、現地の人々はどう考えているのだろう。そういうことも聞いてみたい。「駆け足」の取材だが。
 (写真は、到着したばかりのエディンバラの街。生憎の雨模様だった。ケンブリッジと比べても気温が幾分低めに感じた)

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