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はじめに

  • 2012-05-10 (Thu) 18:03
  • 総合

 アメリカの旅から帰国して早くも4か月が過ぎた。いよいよ、当面最後の海外の旅に出る時が来たようだ。今度は英国。1990年代半ばに3年間、新聞社の特派員勤務をしていたロンドン再訪となる。時間の余裕があれば、お隣のアイルランドも訪ねたいと考えている。
 アメリカの旅同様、文学の香りを求めた旅になればと願っている。大学ではサマセット・モームの文学を卒論のテーマにした経緯がある。特派員勤務時代には残念ながら、モームゆかりの地を訪ねる機会はなかった。あのシェイクスピアゆかりの地、ストラトフォード・オン・エーヴォンにも足を運んだことがない。仕事一筋だったからでは無論ないが、それでも新聞社勤務だとそう気楽に文学散歩にいそしむゆとりがなかったことも事実だ。
 早期退職後、アフリカ、アメリカと取材の旅を続けてきた身。エネルギーとは「ものの勢い」とどこかで読んだか耳にした記憶がある。それなら、浅学非才、手元不如意の身なれど、「走りながら考える」いや正確には「走りながら考えている振りをする」エネルギーだけはある。それが衰える前に旅立たなくてはという心境だ。
 アメリカ同様、行き当たりばったりの旅。このメールを書いている10日午後、まだ、最初の訪問地となるロンドンのホテルさえ決めて(決まって)ない状況。明日11日早朝、今投宿している浅草千束のホテルを出て成田空港に向かうまでには、ネットで安宿を探したいと思っている。
 さて、どんな旅になるやら。ロンドンについて言えば、特派員勤務後、確か二度ほど足を運んだことがあるが、いずれも駆け足での訪問だった。実質的には16年ぶりの長期滞在だ。懐かしい友人、知人との再会とも楽しみ。イングランドの食文化も久しぶりに味わってみたい。気がかりなのはこちらの体調が万全でないこと。病を患っているわけではない。昨年暮れから左腕の上腕部が痛んでいる。日中はいいのだが、寝ている時、未明にうずいて目が覚めることがしばしば。激痛ではないから、寝相を変えて何とか眠ろうとしているが、睡眠が浅くなるのは致し方ない。それで大好きなゴルフもずっと遠ざかっている。
 お医者さんに診てもらったら、「肩関節周囲炎」と診断された。どうやら「五十肩」の一種らしい。ちなみに「五十肩」は英語では fifty shoulders というらしい。いや、これは冗談。和英辞書を引くと a frozen shoulderと出ている。なるほど、左の肩甲骨の辺りが強張った感じが良く出ている。願わくは、この旅を続けている間に左腕の痛みが自然に治癒して、イングランドやスコットランドのヒースを舞台にしたゴルフ場で元気にドライバーを振り回す日のあらんことを。
                 ◇
 今回の旅は約5か月の予定です。時々のぞいていただければ幸甚です。別にオリンピック見たさに行くわけではありませんので、誤解なきよう。いや、足を運んだ先で何かオリンピックの競技が行われていれば話は別ですが・・・。

Comments:13

H.Domen 2012-05-11 (Fri) 09:32

那須先生、送別会には参加できず大変失礼致しました。いよいよですね、もちろんオリンピックも気になりますが、現地の庶民の生活ぶりもお知らせください、そして格調高い文学の香りも。。。。大変楽しみにしています。早く肩の痛みが取れてGOLFができますように、そのあとのPUBで地元の人との一杯もまた楽しみですね。

多田 2012-05-11 (Fri) 10:16

那須さん
いよいよ出発ですね。アメリカに次いで第3ラウンド。アメリカ文学紀行は、感動しました。ジャーナリスト精神がますます高まっていますね。今回、旅に集中していれば、五十肩はいつの間にか治っているでしょう。気をつけて行って来てください。ブログも楽しみです。

古澤洋一郎 2012-05-12 (Sat) 00:12

 チャールズ皇太子夫妻が、BBCを見学したら、皇太子がいきなりお天気キャスターをやらされ、その様子が全国に流されたそうです。
 11日の日本のテレビでも見ることができましたが、なかなかの見ものでした。日本ではとても真似できない「大人の国」の貫録を感じました。
 那須先生のご訪英前に興味深いニューだと思った次第です。
 
 
 
 
 

Taka Asai 2012-05-12 (Sat) 22:33

省一さん、旅のご無事を祈っています。徳島での講演をきっかけにあなたのファンが増えました。今回の紀行についても講演の先行予約を快諾されたとのことで皆さん楽しみにしています。モームを卒論で取り上げたとのことですが、ぼくは彼のRainを
受験勉強の一環として10回以上読み返し英文解釈克服へヘンな自信をつけました。現在、オーエルの1984を読み返しています。ロンドン五輪観戦ツアーに参加する予定があるので、運が良ければ再開できるかも。お気をつけてさるくを続けてください。

たかす 2012-05-13 (Sun) 13:26

ヒースロー空港そのものが変わってしまっていて驚いたかもしれません。ロンドンオリンピックの紹介をNHKが総合テレビでしてくれました。ほとんどが知らないロンドン。知っていてもその角度から見たことがない大都会。聖ポールズを眼下に見るなんて。私が知っているロンドンは高い建物は教会。オックスフォートストリートにセンターポイントという空き家の建物がありましたがあれは例外。言いたいことは、知らないイギリスがたくさん那須くんを迎えるだろうということです。ロンドンは宿泊が高いことでしょう。地方に出れば、そうだ、これがイギリスだと宿代食事代にまで君がなじみの数字がでてきますように。

那須 2012-05-13 (Sun) 17:17

道面さん、多田さん、古澤さん、Asaiさん、たかすさん
 皆さん、コメントとお気遣いありがとうございます。Asaiさんご指摘のモームの作品は珠玉の短編ですね。ブログの中で触れる機会があるか分かりませんが。たかす先生、知らないイギリスに出会うことを楽しみにしています。気ままな旅だから「見える」風景があるのではと。アフリカ、アメリカより「安上がりの旅」が理想です。

岬の灯台守 2012-05-14 (Mon) 09:53

私の経験では、四十肩、五十肩は何をやっても治りませんでしたが、時期が来れば(1年という人もいる)、不思議と思えるほど、ピタッと治りました。その日が来るまで「痛みを感じないようにすればどうするか」などして付き合って下さい。
不規則な生活、くれぐれも食事には御留意下さい。

nasu 2012-05-14 (Mon) 15:13

鶴の岬の灯台守様 ご助言ありがとうございます。はい、そうします。日中の生活には何の障りもないので、そう気にしているわけではないのですが。不思議な病です。病と呼べるものではないかもしれませんが。那須

Taka Asai 2012-05-15 (Tue) 18:08

省一さん、五十肩、ぼくも出張中に経験したことがあります。熱が出て半日、ホテルで寝ていました。でも出張から帰って2,3日するといつの間にか治っていました。気にしないでと言っても慰めにはならないでしょうけど、ここはひとつ覚悟を決めて、、、。ロンドンの街角の写真、いずれもバッチリですね。大にぎわいのPサーカスの写真、三星電子の広告の右隣に Beware of pickpackets という文字広告が目に飛び込んできましたが、これも英国人好みの洒落でしょうか。

nasu 2012-05-15 (Tue) 18:33

Asaiさん、はい、「五十肩」とは上手に付き合うつもりです。自分では「三十肩」と称していますから。広告の文字、よく気づかれましたね。私は今拡大してみて初めて気づきました。もちろん、英国人が得意とする洒落ですね。ここのフレンチフライが他人のpacket(袋)にまで思わず手が伸びてしまうほど、うまいとは思えませんが。

Taka Asai 2012-05-17 (Thu) 18:52

省一さん、イギリスの最新の新聞事情、興味深く拝読しました。起床と同時にBBCに耳を傾け、次に近くのスタンドでガーディアンを筆頭に各紙を買ってきてさっと目を通す。まさに“ニュースの狩人”としての習性は、新聞記者の真骨頂というべきでしょう。さて、新聞の普及率ですが、北ヨーロッパの各国は軒並み高いと聞いています。イギリスの実情はどうでしょうか。日本の場合はご存じの通り広告、販売とも苦戦してますよね。ぼくは夕刊専門紙をとっていないので詳しくは知りませんが、今回紹介されたルーシー嬢の悩殺姿態は圧巻。これには日本のスポーツ紙も脱帽ですよね。

板東 美貴子 2012-05-22 (Tue) 08:53

那須さん

お元気で御旅行を続けられているようで
何よりです。
シャーロックホームズは 子供のころの
heroのひとりで まだらのひも 赤毛同盟や 消えた銀せい号の謎など わくわくしながら読みました。

イギリス便りを
 楽しみにしています。板東美貴子

nasu 2012-05-22 (Tue) 16:32

板東さん ありがとうございます。「赤毛同盟」は確かに面白かったですね。途中で何となく「落ち」は読めましたが。ご期待にそう旅となるか自信は分かりませんが、あまり期待せず、お付き合いください。

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