- 2008-03-28 (Fri) 02:33
- 21世紀アガサ・クリスティー
マープルもの『鏡は横にひび割れて』でも、『カリブ海の秘密』と同じく視線が問題になります。彼または彼女は、あのとき何を見たのかが、謎を解く重要なポイントになるのです。クリスティーがうまいのは、その視線劇そのものが、ミス・リードを誘うダミーだったりするところです。
ドラマ版は、ヘザーの病歴が早めに明かされたり、グラディスの目撃証言がでてきたりで、簡単に真相がわかってしまう可能性があります。一方、またもやスラッグ警視が登場し、クラドック警部の上司になっているところが、面白いです。なお、この作品は『クリスタル殺人事件』という題で、エリザベス・テーラー主演で映画化もされています。
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