- 2008-03-02 (Sun) 18:23
- 後藤稔にまつわる話
ツタヤのレンタル半額デー。ミス・マープルのドラマを大量に借りに行ったところ、何となくヒッチコックの『ダイヤルMを回せ』が眼に入ったので、これも借りてしまいました。
ヒッチコックの作品は、ミステリーの設定そのものが奇想天外なのが多いのですが、これは探偵ものの謎解きサスペンスに近い内容でした。
改めて、この作品の面白さに感服しました。レイ・ミランド扮する男が妻(グレース・ケリー)殺しを計画するのですが、自分の旧友を罠に嵌めて殺人を犯すように誘導します。その罠の嵌め方が凄い。また後半の謎解きでは、今度はこの夫が罠に嵌められるのですが、ここが抜群に面白い。人を罠に嵌めようとした人物が、そのために用いたアイテム(ハサミと鍵)によって復讐されるという寓意性が見事です。
ヒッチコックの映画は、なかなか複雑です。でも、その複雑さをさらりと見せる力量を感じさせます。アガサ・クリスティーと刑事コロンボを合わせような魅力的な作品でした。(最後のシーンはポアロを意識しているのでしょうか。) この作品をリーメクした映画もあるので一度観てみたいと思いました。
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Comments:2
- はしの 2008-03-02 (Sun) 20:38
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新潮文庫 星 新一 「盗賊会社」を是非
- gotou 2008-03-03 (Mon) 10:51
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間違っていたらゴメンナサイ。ひょっとして「えみ」さんですか?
本の紹介ありがとうございます。
星新一さんは私の勤めております高校の横にある大学の卒業生=最相葉月さん(『絶対音感』『青いチューリップ』で有名)が専門的に研究されていました。膨大な作品・ショートショートを遺された作家ですが、一度は研究させていただきたいと考えております。