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 6月23日「ビブリア3」が出ました!

 ついに待望の『ビブリア古書堂の事件手帖3』(メディアワークス文庫)が発売されました。三上延(みかみ・のべる)さん作。
 本を紹介するほど難しいことありません。その本を必ず読みたくなるような衝動をおこす紹介文こそが優れているからです。かつて清水義範さんは、人を「けなす」より「ほめる」ほうが遥かにむずかしいと述べておられましたが、上手に紹介することは評価することより困難なことだといえるでしょう。これもかつて、有栖川有栖さんによる谷崎潤一郎作品の紹介をうかがったことがありますが、何とうまい表現をされるのかと感じ入りました。優れた紹介をすることは、優れた創作をすることに等しいとさえいえるでしょう。
 大ベストセラー『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズを読めば、そこに登場する本も思わず読みたくなります。それが、このシリーズがもっている力なのです。今回も最初に登場するSF小説「たんぽぽ娘」が、どうしても読みたくなってしまいました。
 この作者の情報感受力には驚くばかりです。大量の情報をもっているだけでは、あるいは人の知らないことを知っているというだけでは、このような魅力的な作品は書けないはずです。ある種の人々には何の価値もないが、特定の人々にとっては貴重きわまりなトリビアルな情報を感受できる能力が必要なのです。
 今回は宮沢賢治に関する話です。またしても、うなってしまいました。
 坂口三千代(安吾夫人)の『くらくら日記』にまつわる謎は今回で落ちがついているのでしょうか。クリスマスカードをめぐる謎は見抜くことができました。貴方は、いかがでしょうか。
 

 

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