- 2008-11-02 (Sun) 12:46
- ミステリーな毎日
新作短編集『ガリレオの苦悩』では、湯川博士の性格をうかがわせるエピソードが出てきます。
まる一年間かけた実験が失敗だとわかると、彼は、その研究をあっさりと捨ててしまいます。自分の研究に執着する人間には、これができないのです。それだけでなく、その失敗から博士は新たに「磁界歯車」という学説を発表しています。
まさに「失敗学」、「捨てる技術」です。
意味のない実験はないとガリレオ博士はいいます。失敗した実験も、何が失敗なのか教えてくれるのです。
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