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February 2008

コロンボ『黒のエチュード』

 刑事コロンボ第十巻『黒のエチュード』が来ました。今回の犯人役は何と映画監督のジョン・カサヴェデス。「田園交響曲」や「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を演奏する交響楽団の指揮者役。
 そういえば、この監督の作品でピータ・フォーク主演の『こわれゆく女』っていう奇妙な作品がありました。この映画には、たしかカサヴェデスの奥さんのジーナ・ローランズも出演していたはずです。
 今回印象的だったのは、コロンボがこの指揮者を訪ねて、家の値段を聞きサインだけをもらって帰るところ。コロンボが犯人に近づいていく手法は、かなり奥が深いです。 コロンボがピアノを弾く場面もあります。技量の程は、よくわかりませんが、かなり上手なのかもしれません。他の話でコロンボがゴルフをする場面がありましたが、見かけとは逆に、彼は器用だと推測できます。それから初めてコロンボの愛犬が登場しました(名前はまだ無い)。今後の活躍が楽しみです。  
 最後に犯人を追いつめる演出は、いつもながらのことですが、今回は、そこに犯人の奥さんを同席させるところがミソです。相変わらず見事なトラップ術でした。刑事コロンボ完全事件ファイル―『刑事コロンボ』の魅力を徹底捜査した日本初の本格ガイドブック

コロンボ『パイルDー3の壁』

 だいぶ前には届いていたんですけれど、デアゴスティーニの刑事コロンボ第九巻『パイルD-3の壁』、やっと見ることができました。
 この作品、罠のかけ方が壮大です。お金のかけ方が半端じゃありません。しかも、コロンボは犯人の仕掛けた罠にはまるフリをして、動かぬ証拠を掴みます。死体の隠し場所が問題になるのですが、単に場所を見つけるだけの問題におわらせないところが見事です。
 監督をコロンボ役のピーター・フォーク自身がやったという作品でした。はやく来い来い次の巻。

刑事コロンボ 完全版(5)

刑事コロンボの習慣術

デアゴスティーニの「刑事コロンボ」の次号が、なかなか来ません。隔週刊って、けっこう時間があくものですね。

コロンボにも好物の食べ物がありました。チリという辛い食べ物です。(正式にはチリ・コンカーンというそうですが…。)今度出版させていただく予定の「名探偵ポアロ」は、チョコレートをはじめ甘いものが大好物です。常に礼装を身につけているという特徴もありましたが、コロンボの方は、いつもヨレヨレのコートを着ています。自分の家族の話をネタにして相手に近づいていく手法は似ていますが、その他の点は何か対照的なものを感じさせます。お国も違い(米と英)時代も違う両者ですが、「刑事コロンボ」の作者は過去のミステリーを意識して、この人物を造形したのかもしれません。『二枚のドガの絵』という作品の中には、エラリー・クイーンの小説と大変似た場面がありました。

デアゴスティーニから送られてくるのは旧シリーズで終了しますが、今年は『新・刑事コロンボ』シリーズが新発売されるという情報もあります。ますます楽しみです。

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