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2005-04-10
『やさしい訴え』小川洋子
23:30
小川洋子の本は、ほんと好き。この作品も、小川洋子の世界にすっと入り込むことができる。他の作品に比べると、激しい感情が見えたり、設定がリアルだったりして、この本を原作に映画化もできるかもと思った。瑠璃子はチェンバロをつくる新田氏にひかれていき、でも、つねに新田氏とその弟子である薫さんとの関係は絶対で、入り込めないという現実。それでも、新田氏は一部で瑠璃子をうけいれる。この三角関係はいつか壊れることはわかっていた。踏み込まなければこのまま続けていけたかもしれないが、感情を抑えられず、バランスを壊してしまうのだ。静かだけど、激しい物語でした。
この本は、酒呑童子さんの書評を読んで、買いました。
Comments
てつや wrote:
2005-06-12
13:20
Pinoko wrote:
「博士の愛した数式」もほんと好きです。小川洋子、ぜひいろいろとよんでみてください。
「やさしい訴え」という曲は実際にあるんですね。クラシックは全然わからないので、教えてもらってありがとうございます。曲を知っていると、本を読みながらその音を感じることができていいですね。
「やさしい訴え」という曲は実際にあるんですね。クラシックは全然わからないので、教えてもらってありがとうございます。曲を知っていると、本を読みながらその音を感じることができていいですね。
2005-06-13
22:47
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「やさしい訴え」は未だ最後まで読んでいないのですが、タイトルになっているラモーの曲に、ぜひお薦めの一枚があるので…、書き込みさせていただきました。
数ある名演の中から、ぜひお薦めしたいと思わせる一枚は武久源造/チェンバロによるアリア集というアルバムです。
このアルバムには3曲目に「恋のなげき」として収録されております。
作中にもレオンハルトの「フランス・クラブサン音楽の精華」と共に「チェンバロによるアリア集/シフォーチの別れ」もしっかり登場しています。
…ということは、著者(小川洋子)は武久源造を聴いたことがあると思われますが、小説の題としては、Les Tendres Plaintesの訳に「恋の嘆き」より「やさしい訴え」を採ったためにレオンハルトが先に出てくるのではないかと感じます。