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バスの旅再び

  • 2010-09-13 (Mon) 06:04
  • 総合

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 日曜日、再びバスに乗ってアルーシャを立ち、ダルエスサラームに向かった。この後、一旦ナイロビに戻る予定であり、本来なら旅程が逆なのだが、ある事情があって、この順序になった。まだ、タンザニアでは取材らしい取材もしていないが、この国を代表する都市ダルエスサラームでなんとかこなしたいと思っている。
 アルーシャを立ったのは午前7時でダルエスサラーム着は午後5時ごろだったから、今回も長旅になった。ただ、今回は全席指定の左右2人がけの比較的ゆったりした座席だったし、道もずっと舗装されていて、アルーシャ入りしたバスに比べると格段に楽だった。
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 さらに良かったのは隣に座ったのが今年大学を卒業したばかりで、現在、就職活動中の女性だったことだ。女性だからというのではなく、道中、英語でいろいろ話ができたことがなによりうれしかった。アルーシャでは英語が分かる人を探すのに苦労した。彼女によると、ケニアと同様、英国の植民地だったタンザニアの人々がケニアと比べ、英語の習熟度が劣るのは仕方のないことだという。「だって、英語は学校では授業課目の一つに過ぎませんでした。私たちは英語が苦手だったし、教える先生たちも自信がなさそうだったし、英語で説明していても、すぐにスワヒリ語に切り替わりました」と振り返る。
 タンザニアがケニアやさらには同じ東アフリカのウガンダと異なった道を歩むことになったのは、建国の父で初代大統領のジュリウス・ニエレレ氏を抜きにしては語れない。ニエレレ氏は1961年の独立後、主要産業の国有化など社会主義施策に打って出たが、殖民地時代と決別するため、言語的にも英語をできるだけ遠ざけ、東アフリカ固有のスワヒリ語の教育を徹底させた。このことがタンザニア国民と英語との距離が乖離した主因となったことは間違いないようだ。
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 ニエレレ氏はアフリカを代表するカリスマ的指導者であり、1999年に死去しているが、今もタンザニア国民に広く敬愛されている。しかし、独立以来24年に及んだ長期政権でその経済的施策がほぼことごとく失敗したことも事実。
 「ニエレレ氏のことは私たちの世代も尊敬していると思います。暮らしは厳しいですが。今は国連機関に就職できればいいなと願っています。給与もいいし。私は大学で地域再生を専攻したので、国連の仕事でも生かせると思います」と女性は語った。
 ダルエスサラームには20年以上前の特派員時代にも一度訪れたことがある。当時の記憶は恥ずかしながら、ほとんど残っていない。明日から町を歩いてみよう。
 (写真は上から、ダルエスサラームへの道では時折、バオバブの木が車窓から見えた。根っ子が上になったような不思議な木だ。途中でトイレ休憩があった場所。売店やカフェ、レストランがあり、もっといたかった。アルーシャで見かけた3姉妹。黒く描かれた眉に興味をそそられた。真ん中の長女の女性は英語が上手だった)

Comments:3

福岡 古澤 2010-09-13 (Mon) 10:18

 カハマからアルーシャまでの地獄のようなバス旅行に耐えられる那須さんのジャーナリスト魂に感心しました。(私など記述を読んだだけで吐き気が・・・。)
 そのあとには天国のようなバス旅行が待っていて良かったですね。
 
 

那須 2010-09-13 (Mon) 15:27

古澤さん ありがとうございます。ナイロビへは飛行機にしたいと考えているのですが、どうなるかわかりません。
村本っちゃん 八王子時代の仲間に会えたらよろしく伝えてください。
しのぶさん 田中先生によろしく伝えてください。読んでおられたらうれしいですが。まだ、ここでパフュームのことを調べる余裕はありません。
めるすきさん いつもコメントありがとうございます。記事よりもタイトルに気をいれていますので、楽しんでいただけたら幸いです。

めるすき 2010-09-13 (Mon) 19:35

今回は”僕は鶏になりたい!”のような状況にならなくて良かったですね。バスでこれほど長時間かけての旅は、おそらく初体験では、と思いますがその中で取材をしっかりされて発信してくださいますので心して拝読しております。
ダルエスサラームは、随分発展している都市のように感じますが、また町の様子など楽しみにしています。
3姉妹のお写真に一瞬、えっ どこぞの知事さん?と思ったのは私だけでしょう(笑)。拡大しますと逞しい女性が、仰るように眉の描き方に特徴ありますね。
エリザベス・テイラー風のようでもあり・・・

しつこくお邪魔してすみません。コメント返してくださいましてありがとうございます。タイトルでも記事でも勉強させてもらっています。

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