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旅行けば魚の香り

  • 2011-05-16 (Mon) 15:59
  • 総合

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 富山湾に面した魚津での4日間は駆け足で過ぎ去った。いや、沢山食べた。ビールから焼酎、日本酒もいただいた。また太ってしまったが、致し方ない。高リスク、高カロリー、高揚感だ。町中にサウナ付きの温泉もあり、毎夕連れていってもらった。硫黄の匂いのする温泉らしい温泉だった。
 飲食で疲れた胃袋を癒すには水が一番だ。魚津の隣の黒部市の生地(いくじ)地区には至るところに黒部峡谷を源流として、流れ下ってきた伏流水が湧き出る清水を利用した「共同洗い場」があった。ここでは清水は「しみず」ではなく「しょうず」と呼ぶらしい。
 私が訪れたそのうちの一つ「清水庵」(しみずあん)の案内板には、「約三百年前、元禄2年の夏、俳聖松尾芭蕉が越中巡遊の途中、寺の庭にこんこんと湧き出る清らかな水を見て、清水庵と命名した」経緯が書かれていた。水は常時摂氏11度で夏は冷たく、冬は温かいという。背後に望める峡谷の山頂部付近はまだ雪をいただいており、「神秘とロマンの清水」(案内板より)を何度も口に運んだ。
 そういえば、だいぶ以前に富山市に遊んだ時も、川沿いで似たような水飲み場でこんこんと湧き出す清水を味わったことを思い出した。富山は県全体がこのような清水に恵まれているのかもしれない。
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 Mママが帰郷後、よく利用している生地地区にある鮮魚店も一緒にのぞいた。店の人が炭火でカレイとイカを焼いていた。「ガスで焼くとの違い、じっくり焼き上げるから時間は倍もかかる」という。見るからに旨そうだ。水にしろ、魚にしろ、こういうものを普段から口にする地元の人々の幸せを思った。
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  Mママの家は新築間もなく、快適な空間だった。読書好きだけあって、二階の客間にも読み応えのある本が書棚に並んでいた。東京から引っ越しするに際し、200冊ほどは処分せざるを得なかったという。深夜遅くまでのスナック経営から解放されて、少し太ったとか。手料理の腕は相変わらずだ。「那須さん、故郷が一つ増えたと思えばいい。定期的にいらっしゃい」とありがたい言葉をかけていただいた。深く感謝。
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 それはさておき、東京から合流した友人も加わり、土曜日夜はMママの家で楽しく飲食した。Mママの家の真ん前に住むいとこの家族も加わった。この家にRちゃんという小学校1年生のかわいい娘さんがいた。本来、子供好きな性格の私は小学5年生以下の女の子は「お得意様」だ。おそらく向こうも私が自分と同じレベルの頭脳の持ち主と即座に見抜くのだろう。「すずめ」「めだか」「からす」「すずめのこ」「こま」「まめ」「めだかのこ」などとしりとり遊びなどをしていて、すっかり小馬鹿にされ、仲良くなった。これであと、4、5年はお友達になってくれるだろう。これも感謝。
 (写真は上から、「清水の庵」の共同洗い場。こんこんと湧き水が流れていた。香ばしい焼き魚の匂いが漂う鮮魚店。食卓に並んだ刺身の数々。右端はホタルイカ。魚津を去る日、駅に見送りに来てくれたRちゃん。写真を撮られるのを嫌がり、やっとOKしてくれたと思ったら、おすまし顔に)

Comments:2

ゆかり 2011-05-18 (Wed) 01:10

わーママだ~。しばし感激。お変わりなさそう、と後ろ姿で判断、そして那須さんの文章中に出てくるエピソードに、その判断に間違いがないことを確信しました。那須さんのダジャレをともに、千駄木での日々が一気に戻ってきたようです。このブログ、これからも楽しみにさせていただきます。

nasu 2011-05-19 (Thu) 08:14

ゆかりちゃん ありがとう。時々のぞいていただければうれしく思います。私のはダジャレではなくて、ウイットだと思っています。中学校で習った「ウイット イズ ジス?」の
ウイットです。なんのこっちゃ!

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