- 2011-03-15 (Tue) 22:34
- 総合
とても憂鬱な日々が続いている。東日本巨大地震。犠牲になった人々、被災者の方々の苦悩は察するに余りある。事態はあまりはかばかしくない方向に動いているようだ。願わくば、報道されているような大きな余震、津波が絶対に起こらず、原発事故もあれ以上の体たらくを見せずに収束に向かって欲しい。
先週末から本日まで外出することも気が進まず、ずっとテレビ、ラジオにかじりついていた。東北地方の人々があれだけの苦悶の日々を送っているのに、こちらでのんびりと好きなことに時間を費やしていいのかと思わざるを得ない。
阪神大震災の時はどうだったのだろうか。私は16年前の阪神大震災の時は新聞社のロンドン支局に勤務していたので、その時の日本の様子を直接体験していない。今回は被害の規模、地域が格段に大きいこと、原発が絡んでいることなど、深刻さは当時とは比較にならないだろう。想像を絶する津波の襲来で先祖代々住んできた市や町、村が地図上から消えてしまうような被害をこうむった岩手、宮城、福島三県の太平洋岸の人々はこれからどうやって復興の道を歩むのだろうか。まだ、被害の全容が明らかになっていない現状では、復興という表現を使うことさえはばかられる。
とはいえ、ずっとテレビ、ラジオに付き合い、ただ彼らの苦しみに思いを寄せ続けているわけにはいかない。とりあえず、今の自分に最低限やれることをやろう。天神に電車で出かけ、郵便局で今回の震災の被災者に義援金を送った。早期退社で無職の今の我が身には少し痛い額だが、少なくとも自分の心の「痛み」は和らいだような気がする。
振り返ると、震災で義援金を送ったのは、まだ、東京にいた2004年のインドネシア・スマトラ沖地震以来だ。あの時に犠牲になったのは22万人以上という空前絶後の数だった。私は英字新聞のデスク作業をしていて、紙面で使う一枚のイラストを目にして心を打たれた。津波ですべてを失った兄妹が肩を落とした姿を描いたイラストで、連日生々しい現実の被災の写真を目にしていたはずなのに、私は何がしかの行動に出ざるを得なかった。
今回の巨大地震については、中国や韓国を含め、国際社会から支援の手が差し伸べられ、日本国民に対する各国首脳の哀悼の言葉、激励が寄せられている。国際社会が感銘を受けているのは、これだけの災害にもかかわらず、被災者が見せている落ち着いた対応だ。被災者のマナーの良さについては、阪神大震災の時も「被災者が電池の自動販売機の前で辛抱強く並んで順番を待っていたのには感嘆した」と後年、関西在住の外国人から耳にしていた。
英紙でも日本人のこうした特質について「評価」する記事が相次いでいるという。阪神大震災の時、BBCの花形のコメンテーターがニュース番組で「都市部でこのような被害が出たということは日本の防災対策のお粗末さを露呈しているのでは」と切って捨てたことを、私はテレビの前で唖然として見ていたことを思い出した。
Comments:4
- maki 2011-03-16 (Wed) 19:32
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こんばんわ。お久しぶりです!
初コメントさせてもらいました。
わたしも先週末は日中TVに釘付けでした。
悲しくて涙が何回もでました。私もささやかですが、義援金を送金しました。1日でも早い復興を願うばかりです。 - 那須 2011-03-16 (Wed) 21:34
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まきちゃん コメントありがとう。私の知っているまきちゃんは襟足のきれいなまきちゃんですね。なんかセクハラみたいな表現だね。でも、本当になんとか、このまま収束してもらいたい。今の状態でも三陸海岸の復興は大変だけど、これ以上の被害が出なければ、なんとかなるかもしれない。これだけの地震があったということは収束すればしばらくは平穏が続くということだ。これからはどんな地震、津波が来ても大丈夫な街づくりを進めればいいのだから。
- K. Omoya 2011-03-19 (Sat) 18:00
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こんばんわ。おひさしぶりです。
元気ですかぁ!!
2月に母が死んだのですが、残された山の様な洋服(着道楽でしたから)の処理に困っていたのですが、葬儀屋さんが被災地に持っていく服はありませんかと言うので喜んで提供させてもらいました。
母の遺品が思わぬところで役に立ちました。 - 那須 2011-03-20 (Sun) 23:30
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おもやさん 本当にお久しぶりです。東日本巨大地震で大変お忙しくされているものと拝察いたします。そうですか。ご母堂が逝去されましたか。きっと大往生を遂げられたのでしょうね。合掌。私は11年ほど前にお袋をなくしましたが、今でもしょっちゅうお袋が夢に出てきます。ゴルフの約束で早朝に起きないといけないのに寝ていたりすると、お袋が夢に出てきて、「こら、早く起きんか。遅刻するぞ」と起してくれたりしています。
その葬儀屋さんもいい葬儀屋さんですね。被災者のご婦人たちに喜ばれることでしょうね。