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雲泥の差

  • 2010-08-05 (Thu) 05:57
  • 総合

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 アフリカで写真を撮ることは結構難しい。撮られることを極端に嫌う人がいるからだ。彼らから見れば、私は白人。写真撮影の意図を怪しむ彼らの気持ちは理解できる。罵声を浴びることもしばしばだ。いや、だったと書くべきかもしれない。なぜなら、今のところ、ほぼスムーズに写真を撮れているからだ。もちろん、カメラを向けてはまずいだろうなというところでは我慢している。私は気弱な男だから。
 前回、紹介したバダグリの奴隷貿易の資料館では嬉しいことがあった。
 資料館は近年、海外の観光客だけでなく、国内の学生たちもよく訪れるという。見学の後、浜辺に足を伸ばすと、若者の集団に出会った。資料館を見学に訪れたイバダン大学(ラゴス州の北隣のオヨ州にある名門大学)の学生たちだった。
 カメラを向けると、二三人の学生が予想通り「撮るな」と叫んだ。私は自分が20年以上前にこの国を訪れていたこと、今はアフリカ漫遊の旅にあることなどを説明し、できるなら撮らせて欲しいと頼んだ。話を聞いていた彼らの表情が段々と笑顔に変わっていき、撮影OKとなった。仕舞いには彼らに囲まれて記念撮影、学生からは日本や日本語について無邪気な質問も出され、喜んで答えた。(残念ながら、写真は逆光だったのか写りがあまり良くなく、ここでは紹介できない)
 資料館のすぐ近くには19世紀に英国のキリスト教宣教師によって建てられたこの国では初めての二階建ての建物があり、これも観光スポットの一つ。イバダン大学の学生たちに会った後、ここではオヨ州の別の大学から見学に来ていたグループに遭遇した。一緒に見学した後、立ち去ろうとすると、学生たちから引きとめられ、再びかわるがわる記念写真を撮られた。私のような人間は珍しいのだろう。学生たちの弾ける笑顔にたくさん出会い、この日は一日中、気分が良かった。
 (写真は、二つ目の学生グループの若者たち。このような笑顔に出会う限り、アフリカの旅は楽しい。どこでも言えることだが)

Comments:3

くろまめ 2010-08-05 (Thu) 09:56

屈託の無い様子。
言葉を介して笑顔で向きあえっるって本当にすてき!!

インターネットの時代に学ぶ学生さんたちはアフリカの産業のことなどいろいろ考えているのだろうなあ。
彼らの好奇心のことなども今後の展開が楽しみです。

日本は朝夕秋風が吹き空は秋空に変わりつつあります。夕方の蝉時雨がつかの間しっとりとした気持ちにさせてくれます。

めるすき 2010-08-05 (Thu) 19:39

お写真に収まった学生さん達の表情から
普通に学生時代を謳歌しているように感じます。
この国を担っていく”金のたまご”であって欲しいですね。

あつ子@カナダ 2010-08-07 (Sat) 01:39

国を変える、ということはまず「子供の教育」からだと思います。そして優秀な子供達が国から離れないことを考えることも大事だと思いますね。

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