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「一食卓、いや、一緒くたにしないで」

  • 2010-11-15 (Mon) 04:54
  • 総合

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 欧米やアジアに限らず、アフリカでも日本食レストランは人気だ。日本人が経営していなくとも、日本人シェフがいなくとも、日本語や日本語を連想させる名前のレストランが繁盛している。地元の人たちは日本人が絡んでいるレストランだと信じて暖簾をくぐっているのだろう。お寿司はそうしたレストランには欠かせないメニューとなっている。
 ただし、日本食レストランは地元のレストランと比較して値段が高いこともあり、アフリカの普通の人々にとっては気軽に足を運べる場ではないようである。この点は昔も今も同じだ。
 南アの最近の新聞を読んでいると、いわゆる成金の実業家が催した誕生日パーティーで招待客に「女体盛り」をご馳走。総費用が約800万円だったこともあり、ひんしゅくを買っているという記事があった。”nyotaimori” (female body presentation or body sushi) と紹介されていた。半裸の女性モデルを使って饗応したのだという。そうしたら、今度は派手好きの女優が自らの送別パーティーで上半身裸の男性モデルを寝かせ、「男体盛り」を披露したとの記事が出ていた。”nantaimori” (male body presentation or body sushi) と表現されている。
 上記の記事を読んでいて、あまり気持ちのいいものではなかった。日本の食文化を冒涜されたような思いがしたからだけではない。もちろん、日本でそうしたお寿司の食し方が一般的に行われていると誤解されてはたまらない。
 不快感はもっと別のところにある。南アの新聞はほぼ連日、コラプション(汚職・腐敗)疑惑や、政治的にコネのある若者の華美な生活を取り上げている。アフリカの他の国々でもそうした記事はあるのだが、この国は今その「深み」が異なるような気がしてならない。マポーニャ氏が一蹴したように「やがて克服される醜聞」であればいいのだが。
 (写真は、「男体盛り」のお寿司パーティーを報じた新聞記事)

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