- 2010-10-21 (Thu) 07:10
- 総合
ハリファさんが自宅に招待してくれた。お昼のランチだ。もちろん二つ返事でOKした。ダカール市内の中心部にあるアパートの三階に彼の住まいはあった。ハリファさんは彼のお兄さんが借りているアパートに同居している。
手ぶらでうかがうのははばかられたので雑貨店でジュースとビスケットを少々買って行った。ハリファさんの妻のロッハヤさんと義姉のキンネさんが笑顔で迎えてくれた。ロッハヤさんはハリファさんより4歳若い25歳。彼女は大学院で社会学を学んでいる。
靴を脱いでカーペットが敷き詰められたリビングルームに。部屋の真ん中にビニールのシートが広げてあり、真ん中に食べ物を置いて、それを囲んで食事をすることが分かった。そのうちにいろんな男の人たちが加わってきた。この家で働いている人もいれば、その人の友人とかいう人もいた。
ご飯が出てきた。大きな鍋というか容器に入れられた食べ物だ。ドモダと呼ぶらしい。ライスの上に羊肉が入ったカレーのようなものがかけられている。皆がスプーンですくって食べる。うまい! 辛目のハヤシライスといった感じだ。
それにしても、全く知らない人が来ても、いつもこうやって食べるのだろうか。ハリファさんが説明してくれた。「セネガル人は来る人は誰も歓迎します。我々の言葉ウォロフ語ではテランガと言います。英語だとhospitalityでしょうか。だから我々は食事を用意する時、誰が来てももてなせるように余分に作るんです」。なるほど、素晴らしい「おもてなし」の心だ。セネガルまで足を延ばして良かった。
食事の後、ハリファさんらとしばし雑談。ハリファさんら一家は全員イスラム教徒。話題がイスラム教徒に許される4人の妻をめとる伝統に及んだ。私は女性陣に「夫がもう一人の妻を持とうとするのは嫌でしょう?」と質問した。そうしたら、三人とも大笑いして、「どうしてウォロフ語を知っているんですか。それも質問にぴったりの表現を?」と尋ねてきた。私はわけが分からず、え、一体何のこと?
私が言った英文は “You would not like your husband to have another wife, would you?” だった。この最後の「ウッジュ」というくだりが、ウォロフ語では「ライバル」を意味する表現で、二人目の妻は彼女たちにとって当然「ライバル」となるから大笑いしたのだという。いや、軽口をたたくことの好きな私もそこまでは承知していなかった。
当然、女性陣二人の返答は「夫が二人目の妻を持つのは絶対嫌よ」だった。ハリファさんは「僕らはそれでもそうする権利は有しているけどね」と笑っていたが、新妻ににらまれて、そうするつもりは毛頭ないことを強調していた。
(写真は上から、食事の光景。伝統に従えば、スプーンは使わず、右手でご飯をすくって食べる。レモンをかけると風味が増した。一家は屋上も借りており、その一角で羊を3頭飼っていた。来月にやって来るイスラム教の祝祭のタバスキ=犠牲祭=ではこのうちの1頭、牡の羊が食卓に上る。ハリファさんは我々の国では羊は運命を知っているようです、と笑った)
Comments:1
- めるすき 2010-10-22 (Fri) 13:31
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那須さん、こんにちは。
まだまだ日射しが強い福岡です。
今、西アフリカの方に足を延ばしていらっしゃるようですね。長旅でスレンダーなからだつきになられたようですが、無理もないですね。日本を離れられて3ヶ月過ぎましたでしょうか。見て、聞いて、さるいて貴重な情報をたくさん得られたものと思っています。
ゴレ島にも行かれたのですね。すごい体験!!
”ドモダ”美味しそうです。スプーンで食べれてよかったですね。日本の鍋料理に似ているような「おもてなし」と感じました。
ああ~~可愛そうな羊たちよアーメン、と申しながら肉類をターンと食しておりますので矛盾してますが・・・
お気をつけて・・・