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故郷・銀鏡

  • 2011-02-06 (Sun) 21:42
  • 総合

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 宮崎市内でレンタカーを借りて、一路、西都市の山里にある我が故郷に向かう。途中少し寄り道をして新富町にある高校時代の同級生の友人がオープンした茶屋「まどころ」に立ち寄る。先日の東京での集まりで、同級生から機会があったらのぞいてみて、と言われていたのだ。旧家を活用したレストランで、私が立ち寄った日曜にはランチのお客で賑わっていた。地鶏蕎麦(780円)を注文。手打ちの蕎麦は歯ごたえがあった。
 食事をしていると、高校時代の同級生の女性が娘さんを連れて入って来た。といっても、ほぼ40年の歳月が経過しているから、お店の人の紹介がなかったら、分かるはずもない。私は今の体型から想像することすら難しいが、当時は器械体操部に所属し、3年生の時にはキャプテンだった。もっとも、3年生は他にはたまに練習に出て来るのが一人いただけだからキャプテンになっていただけのことだが。
 少し話をしていたら、「水泳部に入っていた」という彼女の若かりし顔が何となく脳裏に浮かんできた。ような気がする。彼女は私が1年生の時親しくしていた同級生と結婚しており、そのことは知っていたので、「久しぶりだね」と空気が和んだ。はずだ。
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 さて、腹ごしらえは済ませた。ただ、前夜の酒がまだ残っている。こういう時にはサウナが最高の癒しだ。温泉が付いていれば申し分ない。西都市にはあるのだ。その名も西都温泉。プロ野球、ヤクルトのキャンプ宿泊地となっている。この温泉の湯質は素晴らしい。サウナで汗を流し、ラドン温泉につかり、水風呂に入っていたら、体格のいい若者たちがどっと入ってきた。韓国からキャンプに来ていたプロの野球の選手たちだった。風貌だけでは日韓の差なんて分からない。徴兵制で鍛えられているからか、プロの世界で鍛錬しているからか、鍛え上げられた裸体だった。
 温泉を出て、車に戻ると、どうもフロントガラスが曇っている。新燃岳の噴火灰がこの辺りまで飛んで来ているようだ。地元の人に聞くと、今日は風向きの加減か、ことのほか、灰が飛んで来ているとのこと。自然の脅威には勝てない。
 すっかり酔いも抜け、爽やかな気分でハンドルを握った。私はあまり車の運転は得意ではないが、たまにはいい。故郷への道は熟知している。ナビも必要ない。窓を開け、心地よい冷気を入れながらドライブ。街中を抜け、米良街道と呼ばれる道路をひた走ると行き交う車はぐっと少なくなる。山間部に入ると、左手は谷川、右手はがけといった光景が続く。ダム湖を過ぎると冬枯れか水量の乏しい川が目に入った。ここでこんなにやせ細った川を見たのは初めてのような気がする。一時的なものであればいいのだが。
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 ほどなく、郷里「銀鏡」に着いた。これで「しろみ」と呼ぶ。世に言う「限界集落」の郷里だが、私にとっては何物にも代えがたい地だ。両親はとうになく、兄や姉が住むだけだが、今日に至るまでずっと心引かれている。
 (写真は上から、新富町の茶屋「まどころ」。銀鏡への道は「ひむか神話街道」と呼ばれている。ようやくたどり着いた銀鏡の集落)

Comments:4

安代 2011-02-06 (Sun) 22:58

無事にかえりついたっちゃね。
まこちおつかれさまでした。

写真で見る縮んだ銀鏡の風景が懐かしく感じられました。細く痩せてもなつかしさいっぱいです。

だりやめじゃね。

ゆっくりしないよ。

tajima 2011-02-07 (Mon) 00:41

エジプトのところでコメントを、と思っているうちに、もう、故郷に帰りついてしまわれたのですね。わたしも、「まどころ」行きましたよ。夕食を美味しくいただきました。
銀鏡は、もう、遠い風景となり、ひたすら、あの、神楽の夜が懐かしいです。

あつこ@カナダ 2011-02-07 (Mon) 12:58

懐かしいなあ・・・米良街道。

「故郷は遠きにありておもうもの、そして悲しくうたうもの・・・」

2011-02-17 (Thu) 12:25

お久しぶりです。新宿の森です。
読売時代のブログが終了して以来、どうしてるかなぁと思ってました。確か田舎が都城から山の中に入ると聞いた記憶があったので、新燃岳の噴火で被害受けてるんじゃないかと心配してました。そのついでと言っては何ですが、検索したらこのブログに行きつきました。
まぁ、想像通り会社辞めてましたね。早期退職ですか?そうなら私と一緒。^0^
どこに今はお住まいなのかなぁ、博多ですか?小倉競馬場に行ったら、一緒に遊びましょうね。先日は子どもの受験で行きそこないましたが、1月30日に小倉に行く予定でした・・・。東京(新宿)にきて暇持てあましたら一声かけてくださいね。暇人だから付き合いますよ。^0^v
これからは時々このブログのぞいてみます。

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