- 2011-02-04 (Fri) 22:40
- 総合
我が故郷、宮崎県が踏んだり蹴ったりだ。口蹄疫が一段落したら今度は鳥インフルエンザ、それに鹿児島県境との霧島連山・新燃岳の噴火。新燃岳なんて山があるのを初めて知った。
半年ぶりに宮崎に戻った。博多・天神のバスセンターから高速バスを利用。宮崎市内中心部のデパート前まで片道切符だと6000円だが、往復切符で買うと1万円となる。4時間と少しの旅程だが、ゆったりした座席なので読書に専念できると思えば、悪くない。3月に九州新幹線が全線開業したら、博多から新八代まで新幹線で行き、新八代から高速バスに乗り換えれば、3時間と少しで宮崎市内に着くとか。それはそれでいいのだが、「人のふんどしで相撲を取っている」ような感じだ。もっとも、今は大相撲の権威も地に落ちつつあるから、そう気にする必要もないか。
同じ南九州ながら鹿児島と宮崎はこの九州新幹線の全線開業で決定的差がつくように思える。こうなったら、宮崎は「めったなことでは行けない九州の奥地。奥九州の手垢のついていない魅力をどうぞ」とでも売り込んでいくしかないかなとも思う。
本日は宮崎市内泊。全国的に知られたチェーンホテルだ。チェックインしながら、景気はどうと尋ねると、女性スタッフが「いや、鳥インフルや新燃岳もあり、キャンセルが相次ぎ、いま一つです」と浮かない返事。近くのおでん店をのぞく。以前にも一度のぞいた店だ。おでんを食べながら、芋焼酎を飲む。宮崎の焼酎は通常20度だから、水やお湯で割る必要もなく、生(き)で飲めるのがうれしい。お店のおばちゃんとお客の中年女性の話を聞くともなく聞いていると、「景気悪いわね。客もあんまり来ないわ。やっと口蹄疫から脱却したと思っていたのにね」「鳥インフルの消毒で駆り出されている役所の人が多いしね」などと話し込んでいる。いや、客商売は大変そうだ。こちらは明日は友人とのゴルフが控えているからあまり飲むわけにはいかず、ほどほどで引き上げる。
宮崎市内には2泊して、西都市のさらに山奥にある郷里に向かう予定。いつもは妹の車のお世話になっているが、今回はレンタカーを自分で運転するつもりだ。宮崎市内からだとゆっくり運転すれば3時間ぐらいだろうか。山間部に入ると、切り通しの道で眼下は険しい谷川だったりするから、運転には気をつけなければならない。いい年をして、一人で郷里への道を走るのは侘しく思えないこともないが、天気さえ良ければ、自然と心が弾む。弾まないわけがない。人家も少なく、行き交う車もまれ。目にするのは緑一色の山また山。空気もうまい。
東郷村(宮崎県)出身の旅と酒の歌人、若山牧水はうたった。
幾山河越えさり行かば寂しさの終てなむ国ぞ今日も旅ゆく
不肖、さるく小人はうたう。
寂しさに耐え抜いてこそ優しさか我一人旅したくなけれど
Comments:1
- 平瀬 清 2011-02-09 (Wed) 10:12
-
那須君 30数年ぶりですかね? 君の活躍は色々なところで目にしていました。 つい最近では、今われわれの同僚になっているAmanda Bradleyさんが、「採用面接」(われわれ英語科教員の前で模擬授業)の時に、君がDaily Yomiurini 書いた宮崎方言の記事(Pygmalionに引っ掛けて)を持って来たのでびっくり!その後、『英語でさるく』を購入し、学生たちにも「こんな立派な先輩もいるんだぞ!」と大いに宣伝したりしました。先日イギリスの真弓ロイドさんからのクリスマスメッセージに、「那須さんとのレンラクが途切れました。先生ご存知ありませんか」と来たので、さっそくAmandaに訊いたところ、彼女のPartnerのMr.Vincent Broderickからこのサイトの情報が届きました。 読んでみると、最近宮崎方面を『さるいて』いるようですね。いつまでこちらに? 実は3月初旬に、9年前にアメリカに引き上げたバタワース先生を
お招きして、ちょっとしたイベントをやります。もしチャンスがあったら是非参加してほしいと思います。 長くなるので、あとはメールアドレスを教えてもらって、それを通して
連絡します。 では、返事待ってます!
“Old soldiers never die, just fade away."あの頃を思い出しますね。私も来年は退官です。”Just fade away"といくか??
ひらせ